真っ赤に染まったグラウンドの景色は素晴らしかった。

長く影を落とした樹木や校舎が黒々と大地を染め、それとは裏腹に風になびく柳の葉がキラキラと光を受けている。

校舎の周りに立っている民家も正面から残照を受けて、紅色に染まり、普段見慣れた光景とはまるで違う雰囲気を醸し出していた。

グラウンドに落ちている小石やトラックのテープにも、長い針のような影がつき、それはまるでチョコレート菓子の装飾のようにも見えた。

とにかく、赤と黒のコントラストがとても美しく感じたのだった。

先ほど暗闇から救い出された瞬間のあの赤さ、朱色の鮮やかさも格別だったが、今度は涼しい風を頬に受けて、なんとも開放的な気分になっていた。



私「わぁ…。」


用「クスクス、お気に召しましたか?お姫様。

あっ!シンデレラを救い出したんは王子様やなくて、魔法使いやったな!」


私「あっ!!」


用「どないしたん?」


私「オッチャン、早く降ろして!」


用「今度はなんや?」


私「忘れとった!おっちゃんにお礼言わんとかん!
早う、しんじゅを降ろしたって!」


用「…はいな!(笑)」


用務員のおじさんに地面に降ろされた私は、体の前をパタパタと手で叩きはじめました。

服についた、泥が乾いた状態の土ぼこりを一生懸命きれいに落とそうとしていたのでした。

しかし、紙粘土のように洋服に張り付いた土ぼこりは容易には落ちず、私はせっせとそれを取りにかかっていました。


用「どないしたん?
さっきは捨てる言うてたが?」


私「アカン、恩人にお礼すんのに、こんな格好では示しがつかん。」


用「はは!嬢ちゃんもお嬢ちゃんなんやな!」


私「?ちょっとごめんな?

完全にきれいにはできんかったけど、先にお礼を言わせてぇな?」


用務員さんは、顔をほころばせながら、ひざをついて、私の目線に合わせてくれました。

私は自分の胸に片手をあてて、しっかりと用務員のおじさんの目を見て話し始めました。




私「本日は、私の窮状を見かねてお助けくださり、誠に感謝いたします。

この御恩は一生忘れません。

若輩の身ではございますが、命の恩人に礼を失するような真似をいたしましたら、父母、ひいては祖先や血脈へ顔向けができません。

つきましては、この後、ご都合がよろしければ、我が家へお寄りください。

必ずや私の母が歓待させて頂きます。」


用「ほぉ!嬢ちゃんは、どこの生まれや!?」


私「士族の末(すえ)と母から聞いております。

未熟な身でこのような物言いに、ご不快に思われてるかと思いますので、先にお詫びいたします。

恐縮ではございますが、どうぞ、お礼をお受け取りくださいませ。

これは、真心からの感謝の気持ちの言葉です。

嘘偽りは申しておりません、どうぞよろしくお願いいたします。」


私がそうして、しばらく頭を下げて、再び顔を上げると、用務員のおじさんはとても驚いたようだった。


用「…驚いた。

さっきは冗談でお嬢と言っとったけど、ホンマにお嬢様やったんやな…。

いや、士族といえば、おひぃさんか…。

ワシ、ほんまモンのお姫様助けたんやな…。」


私「お姫様?」


用「やぁやぁ!嬢ちゃん、見事な口上やったわ!(笑)

ワシ、感動したわ!

お姫様助けて、お礼の言葉を頂戴して、ワシ、ホンマもんの果報者やわ!

こりゃ、冥土にいい土産ができたわ!

嬢ちゃん、ありがとうな!」


私「こうじょう?」


用「そうやぁ!

なんや、ワシ、時代劇の登場人物になった気分や!

今日はホンマに珍しい体験させてもらえたわ!

嬢ちゃん、ありがとうな(笑)」


用務員のおじさんは、私の頭をポンポンとなでてくれました。









いつも最後まで読んで下さりありがとうございます。
↓応援よろしくお願いいたします↓
  


スポンサーサイト

私が放心して、東玄関を出てくると、ニコニコしながら、用務員のおじさんが、ゆっくりとトラックを移動してきているところだった。

私は、パタパタと彼のそばに駆け寄った。


私「おっちゃん…。」


用「やぁ!嬢ちゃん、今日もクラスのモンにいじめられたんか?」


私「おっちゃん、おっちゃんがおらんかったら…。」


私は顔をくしゃくしゃにして、涙をポロポロと流し始めました。


用「あぁあぁ、嬢ちゃん、綺麗な顔が台無しやで?
髪の毛も顔も服も泥だらけや。

こりゃ、灰かぶり姫、シンデレラやな?(笑)

大丈夫か?お母さんに怒られんか?
服もボロボロやな。」


私「うん、大丈夫や。
最初はずぶ濡れやったけど、だいぶ乾いてきてる。

まだ9月で暑いくらいやったし、助かったわ。」



用「ほうかぁ。
元気やなぁ。
でも、嬢ちゃん、ちょっと顔洗ってきいや?
鏡もあるし、トイレで済ませてもよかったんやないか?」


私「すぐに、おっちゃんとこに行きたかったんや…。」


私は心細そうに、つぶやいていたと思う。


用「ほうかぁ。
そら、そこの洗い場で顔を洗ってきぃ?」


私「うん。」


東玄関のすぐ北側に水飲み場があった。

足や顔も洗えるスペースがある。

顔を洗い、腕や足も泥を流す。

水は少し冷たかったが、ガマンできないくらいではなかった。

真っ赤な夕陽を浴びた私の体も真っ赤に染まっていた。


再び、用務員のおじさんのところに戻った。

おじさんは、にこにこ笑いながら、自分の首にかけているタオルで私の顔を拭いてくれた。



用「ほうら、綺麗になった。
ベッピンさんが現れたで!
おっちゃんの手ぬぐいでごめんな?」


私「うぅん。」


用「ちょっと風が出てきたさかい、このまま首にかけとき?
嬢ちゃん、この服、お母さんに叱られるなぁ…。」


私「うぅん、大丈夫や。
これ、だいぶつんつるてんになっとるん。

もう捨てるくらいやで、そんなでもない。」


用「そうかぁ?」


私「うん、これ、お姉ちゃんのお古なんや。

アタシ、体が小さいから、お姉ちゃんが3年生の時の服やで、もう5年も前のや。

ぽつぽつ(毛玉)もできとるし、もうすぐ衣替えやし、これ、処分するところの奴やってん。
かまわへんわ。」


用「そうかぁ、どうしても下の子ぉは、上の子ぉのお古着ることになるなぁ?(笑)
それに、嬢ちゃん、3年生やったんか?」


私「ちゃう、4年生や!来月10才や、もう大人やで?
子供扱いせんといて!」


用「ぷぷ。
なんとも可愛らしいこと言うて!
よし、そらっ!」


私「わっ!」


用務員のおじさんは、私の両脇に両手をいれて、再び持ち上げた。

ぐぅんと視点が高くなり、普段とは違う風景が目に映った。

グラウンドが赤く染まり、柳の枝もキラキラと赤く輝いていた。



用「ワシは今日は面白い経験をさせてもらったわ!

こうして、シンデレラを救出して、ワシ、王子様気分やわ!

嬢ちゃん、ありがとうな!」


私「おっちゃんが王子様か?」


用「そうや、ワシ、正義の味方、ヒーロー気分やで!?(笑)」










いつも最後まで読んで下さりありがとうございます。
↓応援よろしくお願いいたします↓
  

よく日に焼けた肌の男が、地面に下あごをつけて、暗闇をのぞき込んでいた。


黒い鉄格子の向こう側にいる男の顔が、夕陽に照らされて、さらに赤く見える。


今まで見たこともないような鋭い目つきで、視線を泳がしながらこちらを見ている。


険しい表情、額に何筋も横筋が入っている。


赤く照らされた肌に、白目がギョロギョロと動き、目が合った瞬間、恐怖を覚えた。



用「嬢ちゃん、みぃ~っけ~!!」



私と目が合った瞬間、白い歯がのぞき、満面の笑みを浮かべる。

いつもの用務員さんの表情だった…。



私「オッチャン!オッチャン!カンニンや!

はよう、はよう、しんじゅを助けたって!」



用「あはは、お安い御用で!(笑)」



私「オッチャン、オッチャン!後生や!

頼むで!早う、しんじゅを助けたってぇな!」



用「お!すぐ…クソ!なんだこれ。

いったいいくつブロックを積んでるんや!」



私「オッチャン!早う、早うしたってや!!」



用「ちょっと待ちぃな!嬢ちゃん!

こんなにブロックを…。

20個はあるな…。しょっと…。」



私「オッチャン、オッチャン、今すぐ、今すぐ助けたってぇな!」



用「ん…くそ、今度は鉄格子が…。

あっ!これ、西門のそばの側溝のフタやないかっ!

それに、このブロックも西門の入口に積んどいた奴やないかっ!

ここから、100mはある!移動させたら、目立つハズやのに、いったいいつの間に…。

どんだけ用意周到なんやっ!」



私「オッチャン、早う、早う…。

お願いやっ!」



用「くそ、待ってぇな!嬢ちゃん。

いったい誰にやられたん?」



私「クラスの子達や!5人がかりや!」



用「そうか!悪ガキやな!

5人がかりで手分けしたなら、これだけのブロックも移動させられたんやな…。

嬢ちゃん、自分で動けんか?」



私「無理や、狭すぎて身動きとれん!」



用「もう少し、こっちに寄ってくれんか?」



私「あぁあぁ!肘もひざもよう立てれへん!

動かし用がないんや!」



用「がんばれ!嬢ちゃん。

そこに入り込めたんや!

なんとか、こっちまでいざってや!」



私「うん!ひぃ~…。」



私は泣きながら、ほふく前進の平泳ぎ版みたいな感じで、床下を移動していった。


寝返りが打てないぐらいの隙間しかない。


なんとか、軒下まで移動して行ったら、用務員のおじさんが、私の腕をつかんで、それから両手で私の脇下に手をかけて、外に引きずりだした。


そのまま、用務員さんは、ぐいっと立ち上がって、私を高く持ち上げた。

長時間暗闇に閉じ込められていた身には、夕陽がやけに赤く感じて、目に突き刺さるように感じて眩しかった。



用「お姫様救出や!

あはは!嬢ちゃん、今度は犬の仔か?猫の仔か?(笑)」



私「猫の仔や!

それより、早う、早う、しんじゅを離したってや!」



用「うわ!嬢ちゃん、前、濡れとるやんけ!

チビったか!」



私「ちゃう!ここに閉じ込められてから、水ぶっかけられたんや!」



用「どこまで性悪なガキ共や!」



私「それより、オッチャン、オッチャン、早うしんじゅを離したってや!」



用「どないしたん?せっかくのヒーロー登場に余韻はないんか?(笑)」



私「チビってまう!早う、離したってや!」



用「うわ!そりゃ、マズイな。

そら。」



と、用務員さんは、両手を離して、私は地面に着地した。

しかし、体を九の字に曲げて、しばらくブルブルと震えていた。



用「どないしたん?早うトイレに行ってこんと!」



私「今、動くとモレる…。

ちょっとガマンしとんのや!

それに、ちょっとチビった…。」



用「あぁ…。」



私はすぐに体を立て直して、体育館を抜けて、運動場のトラックを横切り、校舎へ向かって走り出した。


後ろで用務員さんの大声が響く。


用「嬢ちゃん!正面玄関は鍵かけてあるさかい!

東側の昇降口から入ってや!」



私は彼の呼びかけに耳を傾けず、正面玄関へと出向き、必死でドアを開けようともがいていた。



用「アカンアカン!嬢ちゃん、東玄関や!

右側に向かったって!

6年生のクラスのトイレ使ってや!」



私はそれに、気づいて、脱兎のごとく、東側の昇降口から校舎へと飛び込んでいった。









いつも最後まで読んで下さりありがとうございます。
↓応援よろしくお願いいたします↓
  

ヨッちゃんと二人コロコロと笑って、私はとても気分が良かったのでした。



ヨ「なぁ!マジメな話、お前の母ちゃん、なんか…。

ちょっと問題あるみたいだからさ、父ちゃんに頼んでみたら?

なんか、子供の手に負えない問題のような気がする。

お前の父ちゃんから、学校に言ってもらえよ。」



私「うん…。

そ、そうだよね、多分、大人じゃないとダメだよね…。

もう一回お父さんに頼んでみるよ。」



ヨ「ん!それがいいよ、きっと。

学校の先生と話つけるの、やっぱ保護者じゃないとって思うし。

オレ、お前のこと、学校の外では守ってやるからさ。

ミオなんかに、付け狙われねぇように、しっかり見張っててやるよ!」



私「うん…ありがと。

こういう時、頼りになるのは遠くの親戚より近くの他人って感じだね?」



ヨ「なんだ、そりゃ。」



私「ん、血のつながりより、仲良くしている友達の方が頼りになるっていう意味らしいよ?

だから、友達は大事にしなさいって、昔お母さんが言ってた。」



ヨ「そっか、そりゃ、大事だな。

でも、家族がいるじゃん、お前。」



私「うん…。

でも、お母さん、最近元気ないんだ…。

よく、頭痛いって言って、すぐに休むようになっちゃって…。

ごはんもお味噌汁とお惣菜のコロッケとかで、料理する元気もないみたい。」



ヨ「え?だからじゃないか?

調子悪いから、お前のこと、気にかけてやれなかったんじゃね?

余裕が無いっての?

ウチのオカンでも時々、頭痛がするっていって、ぐったりしてる時あるよ。

大人でもそういうのってあると思うよ。」



私「あ…そうか、うん。」



ヨ「お前、母ちゃん、大事にしてやれよ。

それで、元気になったら、きっとお前のこと守ってくれるよ!

それが親ってものだろ?」



私「う、うん…。」



ヨ「なんだ、なんか問題でもあるのか?」



私「う、うん…。

最近、ウチのお店でドロボウがあって…。

お父さんもお母さんもピリピリしてるの…。」



ヨ「えっ!?ドロボウ?って盗みかっ!?」



私「うん…。

秋口からちょこちょこ商品が消えていたみたいで、ずっと続いているの…。

月に何度も盗みに入られるから、お父さんカンカンで…。

今度、警察を呼ぶって言ってた。」



ヨ「えっ!それって、どのくらい?」



私「よく分からないけれど…。

最初は数万ぐらいだったのが、今では月に10万から15万円ぐらい商品が盗まれているの…。」



ヨ「えっ!?なんで、お前の店でそんなっていったら、商品全部消えちゃうんじゃね?」



私「そうじゃないよ、野菜とか卵を盗まれるんじゃないの。

贈答品とかの高級品だけ盗まれているの…。


それも、一つ、二つじゃなくて、突然、棚からゴッソリと消えてて…。

お父さん、アメ横で赤外線センサーとか買ってきて、チャイムが鳴るようにして、入口に取り付けてもどんどん盗まれていくの…。」



ヨ「えっ!そんなの万引きできるのか?」



私「ううん、洗剤の詰め合わせとか、お菓子の詰め合わせとか、缶詰とか高級メロンとか…。

一個で数千円から7~8千円の箱詰めされたかさばるものがごそっと消えてるのよ。


それも、毎週のように…。」



ヨ「えっ!?それって近所の奴?」



私「分かんないけど…。

ガラスのショーケースに鍵かけてあるのまで盗まれている…。

でも、誰もそれを目撃していないのよ…。

お父さんはものすごく不機嫌だし、とても私のこと構ってくれる余裕がないみたいなの…。」



ヨ「そっかぁ…。

それは、警察に頼むんだな!

きっと、犯人を捕まえてくれるよ!

それからだよ!」



私「う、うん、そうだね?

きっとおまわりさんが助けてくれるよね?」



ヨ「そうだよ。」



ガラリとドアが開いて、ヨッちゃんのお母さんが入ってきました。



お「しんじゅちゃん、もう、かなり遅くなっちゃったわ!

ウチに泊まってく?」



ヨ「え。」



私「あ!それじゃ私、帰ります!」



お「じゃ、ヨシ、しんじゅちゃんの家まで送ってって!」



ヨ「分かったよ。」



お「しんじゅちゃん、寒いし、暗いから気をつけてね?」



私「はい!おばさん、今日はご馳走になりました。

手作りのコロッケおいしかったです!

遅くまでお世話になりました。」



ヨ「……。」



お「きゃっ!ホント、ウチの子になっちゃえばいいのにっ!

しんじゅちゃん、バイバイ!」



ヨ「行くぞ!」



ヨッちゃんは、私の分のランドセルを背負って、一緒に私の家まで歩いて送ってくれました。



ヨ「なぁ、さっきの話…。

お前の母ちゃん、だいぶ悪いのか?

お前、手作りのが美味しかったって…。」



私「…分かんない。

大丈夫だって言うけど、こっちに来るなって言われてて…。

とても元気なくて、料理作る体力もないみたい…。

お店の商品が盗まれて、すごく気落ちしているみたいなんだ…。」



ヨ「そうかぁ…。

商売屋さんも大変だな…。」



私「うん…。

あ、そうだ、でも先生もいいところあってね?

いつも、ウチの店で買い物をしていってくれるの。」



ヨ「へ?あの担任が?」



私「うん、わざわざ隣町から車で買い物に来てくれてね?

いつもダンボールで買い物して行ってくれているの。

中身は見たことないんだけどね?

だから、売上に貢献してくれているんだなって思うと、そんなに悪い人じゃないのかもね?」



ヨ「う~~~ん、よく分からん。

なんか、妙な気がするけどな。

それで、お前んちが潤えばいいんだけどな。」



私「う~~ん、どうなんだろ。

いつもツケで買っていくみたいで、先生がどれだけ買っているか、私には分かんないんだ。

でも、あの感じだと、月に2万円は買っていってるみたい。

だから、助かるよね?」



ヨ「そっか!アイツもたまには役に立つな!

じゃ、また明日!

うぉ~あさって試験だ!

明日は勉強しようっと!」




吐く息が白くなり、お互い肩をすぼめて、おもわず手をこすります。



私「アハハ!ヨッちゃん、ありがとう!

今日はたくさんお話できて嬉しかったよ!

また明日!

おやすみ!」



ヨ「うぃ~さみぃ、また明日!おやすみ!」



ヨッちゃんからランドセルを受け取り、そのまま腕にかけて背負わずにいました。

私は胸の中がポカポカとして、なんとも幸せな気持ちになっていました。


12月の夜空は澄み切って星がキラキラと瞬いていて。


大きく手を振ると、少年は何度もこちらを振り返りながら、手を振り返してくれたのでした。










いつも最後まで読んで下さりありがとうございます。
↓応援よろしくお願いいたします↓
  

さーせん、ヨッちゃんシリーズ、取りこぼしを思い出しましたので、追記します。^^;

姑息です!?の続きの話になります。

いやがらせを辞めれば、姑息女子たちの被害がとまるんだ、私は悪くないと言い放ったと思ったら、本音は怖くていいなりになっていただけと白状したあたりの続きになります。


私が細かくカタカタと震えているのを見て、正面に座ってたヨッちゃんが声をかけてきました。


ヨ「いや、悪かったよ。
そりゃ、誰だってコワイに決まってるよ。
オレ、お前の話、想像して聞いていただけで、ゾッとしたもん。」(x_x;)


私「いぃえぇ、私が姑息なんですぅ…。」。(´д`lll)


ヨ「いや、なんつーかさ、お前、平気そうに見えるんだよな。
や、そんなワケねーか、すごいいじめだよ、それ。」(´□`。)


私「いっぱいいっぱいデス…。

もうこれ以上、塩いれられません。

食塩水、飽和状態デス。」(ノ_-。)


ヨ「や、なんつーか、オレ、お前を責めるつもりはねぇんだけどな?

お前、そこまで周りの奴らにやられて、よくサヨを助けたなって、そっちのがオレ驚きっつーか。

お前の方こそ、助けが必要なんじゃねぇかって思うよ。

人の事助けている場合かって話。」


私「ハイ、ソーデスネ。」


ヨ「なぁ、それも親に言ってねぇのか?」


私「お兄ちゃんに言ったけど、バカだなって…。

そんなの、サクっと服を切らせておけば、堂々と教育委員会に文句を言えたのに、中途半端に助けるからウヤムヤにされたんだって言われた…。
せっかくの免職の機会を逃したなって。」


私「めんしょく?」


私「仕事をクビになることらしい。」


ヨ「うわ~、お前の兄ちゃん、言いそう!
しかし、冷血!」。(;°皿°)


私「自分もいっぱいいっぱいのクセして助けちゃった…。」


ヨ「いや~、ん~でも、ん~、どっちかというと、お前の方が深刻だからな、お前の兄ちゃんの言い分に一票かな…。
それにセンコーが消えたら、クラス全員バンバンザイじゃん。」


私「それじゃ、サヨちゃんが救われないよっ!
あの子、なにも悪いことしてないんだよっ!

おじいさんとおばあさんに買ってもらった誕生日のお祝いを台無しにしろっていうのっ!」


ヨ「あ~、まぁ、結果論だけどな?

お前の方が正しいよ、でもお前の兄貴の言い分も分かるよ。
どっちを救うかって話だよ。

お前の兄貴的には、サヨよりお前を助けたかったんだと思うぜぇ?

しかも、結果的に全員救える話だし、ここは一つサヨに犠牲になってもらうっていう手もありかな?って。」


私「そんな!サヨちゃんがなにしたって言うの!
おかしいじゃん!あの先生のが絶対おかしい!!」


ヨ「や、そーだよ?
全部、あのセンコーが悪いんだよ?

そりゃ、間違いねぇよ、でもセンコーだから、威張り散らし続けていられる。
そんな奴、抹殺してやっても構わねぇと思うぜぇ?」


私「私だって、抹殺してやりたいよっ!
いつもいつも気持ち悪いこと言ってくる、ホントやだ!
でも、先生だから、なにもできないんだよっ!」


ヨ「だから、お前以外が標的になっているスキに、足元をすくうってのがいいんじゃねぇかって、お前の兄貴が言いたかったんだと思う。」


私「サヨちゃんの犠牲なんてヤダ!
サヨちゃんがかわいそうじゃないっ!」


ヨ「あのさぁ、お前、周り見えてないから言うけどさぁ。

お前ほどヒドイ目にあわされている奴、いないぜぇ?
言い方悪いけど、サヨだって、お前のこと見て見ぬふりしてたじゃん。」


私「そんな!」


ヨ「サヨが悪いって言いたいわけじゃねぇよ。
お前も自分の身を守れって言いたいんだよ。」


私「くっ!でも、完全に狙われてて、どうしようもない。」


ヨ「…そうだよなぁ。

それはお前のせいじゃねぇよなぁ。
それ、分かってて、お前の兄貴、冷血な事言ってんだよ。

お前の兄ちゃん、優しい人だぜ?」


私「え?」


ヨ「お前の話聞いてるだけで、こっちがしんどくなるよ。

それをいつも聞いてるって、お前の兄貴、かなり辛抱強い奴だぜ?

クールな顔して、ハラワタ煮えくり返っていると思う。
アイツ、プライド高いからな。」


私「お兄ちゃんが?」


ヨ「お前に余計な心配かけねぇように、表情に出してないだけだ。

そーゆー計算が出来る奴だよ、お前の兄貴。」


私「心配かけないように…。」


ヨ「そう、お前の兄貴はお前が心配だから、一見冷たいような事を言ってんだよ。

お前の父ちゃん、母ちゃんより、ずっと優しい奴だ。」


私「お父さん、お母さんより優しい…。」


ヨ「あぁ、オレはそう思うぜぇ?」


私「……。
でも、私はサヨちゃんを助けたかったんだ…。」


ヨ「アイツ、学校に戻ってから、お前に声をかけてきたか?」


私「…無いけど…。」


ヨ「お前、アイツを助けた意味あるのか?」


私「…だって…。
サヨちゃん、あの服似合ってて、キラキラしてた…。」


ヨ「お前の優しさがお前の身を危うくしてんだよ。

それを心配してんのは家族の中でお前の兄貴だけ。」


私「…だって…。
もし、アタシがサヨちゃんだったらって思ったら…助けずにはいられなかったんだ…。」


ヨ「そうだよ、お前はそーゆー奴だよ。
で、助けられた奴はお前に礼一つ言ってこない。

なんで、そんなに不公平なんだって話だよ。

お前がバカばっかみてるのが、ダチとして、イヤなんだよ。
しんどいんだよ、お前の兄貴に心配かけるな。」


私「……だから…、これから大人しくしてる作戦…。」


ヨ「どーかな!
お前がそんな簡単に心入れ替えれるかなっ!」


私「どーかな…。」


ヨ「ムリだろうな!そんな器用な事できるなら、とっくにしてるだろうなっ!」


私「どーかな…。」


ヨ「ま、そんな奴だったら、最初からダチになってねーよ!
お前のそーゆーところはいいと思うぜぇ?」


私「えっ!」


ヨ「だから、お前の兄貴もずっとお前の面倒みてんだよ。
お前のこと、バカだと言いながらも、きっと内心ではお前のこと尊敬してるよ。」


私「えぇ?私がお兄ちゃんに尊敬されてる?」


ヨ「あぁ、多分な。
アイツプライドだけはエベレスト並にたけぇから、絶対言わないと思うけどな。

お前のこと、認めてるから相手してんだよ。
なんか、そーゆー気がする。」


私「分からないけど…。」


ヨ「しかし、なんでサヨ、お前に礼ぐらい言わねぇんだろ。
二人きりの時とかに、こっそり言えばいいんじゃねぇかって思うけどな。」


私「ヨッちゃん、もしかして、サヨちゃんに私が余計にいじめられたとか言わないでよ?」


ヨ「あぁん?事実じゃん。」


私「サヨちゃんが悪いわけじゃないんだよ!
そんなの知ったら、傷つくでしょ!」


ヨ「ハイハイ!どこまでお前はお人好しなんですかっ!?」┐( ̄ヘ ̄)┌


私「サヨちゃんは、おしゃれしなくなっちゃったのよ…。
いつも、黒とか紺とか、茶色か白のブラウス姿になっちゃって…。
あんなに可愛かったのに…。」(ノ_-。)


ヨ「なぁ、オレから言わせれば、サヨもアイもお前もどれも大差ないけどな?」


私「なにぃ!!
今、なんとっ!?」


ヨ「お前、美少女美少女うるさいけど、オレにはどっこいどっこいに見える。」


私「なにぃ!
ヨッちゃん、飴ちゃん、飴ちゃんどこっ!?
飴ちゃんあげたいわぁ!」


ヨ「お前のそーゆーとこが、大阪のおばはんくさいんや。」


私「ヨッちゃん!ナイスガイ!
ナイスガイ発言やっ!」(〃∇〃)


ヨ「あー、はいはい、うるさいですよ?」


私「ふぉぉ~、美少女と同列に扱われた!
ミラクル!

あぁ~気分上がってきた!
サヨちゃんもあのお洋服着て、学校に来てくれないかなぁ?
そしたら、かわいいねって褒めたい…。」(/ω\)


ヨ「お前、意外と服にこだわるな。」


私「だってだって!あの服、ブランド?そーゆー高級な奴だよ?
きっと百貨店とかで買ったんだよ?
あんなに凝った服、見たことない!」


ヨ「よく見てんな。」


私「だって、だって、今小学4年生10才だよ?

きっと来年には、もう着れないんだよ?
体がすぐおっきくなっちゃって、お洋服なんて、一年で着れなくなる消耗品だよ?

それなのに、あの服1万円ぐらいすると思うよ?もっとかもだよ?
ものすごく上等な服だよ?」


ヨ「あ~、興味ねぇ。」


私「おじいさん、おばあさんがサヨちゃんの誕生祝いに特別に買ってあげたものなんだよ?
それで一万円超だよ?きっと。

はぁ~減価償却を考えると、そんな高級なお洋服を着られるなんて、羨ましい…。
アタシのお小遣い30ヶ月分は超えてるわ…。」(〃∇〃)



ヨ「は?今、30ヶ月って言った?
1万円が30回で…。
えっと、5千円で15回って事は…。

お前、もしかして一ヶ月の小遣い300円??」Σ(゚д゚;)


私「計算早いな、ヨッちゃん。」


ヨ「おやつはバナナに入りますか?」


私「大丈夫か?ヨッちゃん。」











いつも最後まで読んで下さりありがとうございます。
↓応援よろしくお願いいたします↓
  

コンコンとドアをノックする音が響いたかと思ったら、ガラリとドアが開いて、ヨッちゃんのお母さんがにこにこして現れた。



お「どぉお~?宿題はかどってるぅ?

お茶におやつ持ってきたわよぉ~?」



と、丸いお盆に湯のみ茶碗二つと豆大福が二つ、小皿に盛り付けられて運ばれてきた。



私「あ、ありがとうございます。」



お「いぃえぇ~、しんじゅちゃんに宿題見てもらったら、ヨシの成績も上がるってものよぉ~。

ねっ!ヨシ!」



私「そんな…。」



お「どうぞ、しんじゅちゃん、今日はオヤツにこんなものしかなくて、悪いんだけど、食べってってね?

いちごショートとか用意してたらよかったんだけど、急だったからごめんね?」



ヨ「けっ!いつも豆大福かまんじゅうだろ?

なに普段はもっといいもん食ってるアピールしてんだよ。

みっともねぇ。」



お「うるさい!ヨシは黙ってな!

って、あんた全然宿題すすんでいないじゃないのっ!

こらっ!」



ヨ「うっせ!今やってるところです~!

あ~やる気なくした!そんなこと言われると、もうやりたくなくなりましたぁ~!」



私「あの!私和菓子も大好きですっ!

おばさん、ありがとうございます。」



お「まぁ!しんじゅちゃん、ありがとうねぇ。

ほんと、いいお嫁さんになると思うわぁ?


ちっ!アンタきちんと宿題やるのよっ!

じゃ、おじゃましました!」



ヨッちゃんのお母さんは、お盆を持って、ドアに手をかけて、閉めつつ「清き一票をお願いします!」と言って出て行きました。



ヨ「ちっ!こりね~ババァだな!

恥ずかしいわっ!」



私「クスクス、アタシおばさん明るくて好きだよ?

元気で若くていいお母さんじゃない。」



ヨ「へっ!30超えたら、ババァだよ!」



私「クスクスまだ32才なら若いと思うけど(笑)」



ヨ「へっ!若作りがっ!」



私「クスクス、ウチのお母さんより10歳近く年下だもん、そりゃ若いって!」



ヨ「あぁ?オレ長男だからな。」



私「クスクス、私は3番目だしね。」



ヨ「よぉ、それより、さっきの話の続き…。」



私「ん、でも、大福食べたら、先に宿題をやっつけよう。」



ヨ「えぇ~、そんなの…あ、全然進んでねぇ。

ってか、お前、いつの間にそんなにっ!?」



私「ん~?だから、学校でもうやったから、書き写すだけだし。」



ヨ「ちょ!それ、写させてくれよっ!?」



私「ん~…ほんとは、ヤなんだけど、ヨッちゃんにはお世話になったし。

今日だけね!」



ヨ「やりっ!」



と、ヨッちゃんと私は豆大福を頬張りながら、残りの宿題をチョッパヤでやっつけました。



私「あ、ヨッちゃん、そこは間違えとかないと。

重箱読み、ヨッちゃんが解けると、怪しまれる。

わざと音読みにしといたら?」



ヨ「へ?」



私「難易度の高い問題も正解にしちゃうと、怪しまれるよ。

私の、ほとんど正解だから。」



ヨ「あ、そっか…。」



私「あ、そこの3番も直して。

それは余りを書き忘れた風にして…。

それと8番は応用問題だから、分子の数をわざと大きいままにしといた方が、ニアミスっぽくていい。


で、12番も、ひっかけ問題だから、ここは通分を間違えとくといい感じだよ。」



ヨ「お前、カテキョできるな!しかもズル込みなんてレベルたけぇぞ!」



私「今日だけだよ!ズルはほんとはいけないんだからね!

アタシのために時間を使ってもらっているから、そのお礼で特別ね!」



ヨ「はえぇ。もう宿題終わった。

お前の脳みそ、サンキュ!」



私「どんなお礼の仕方してんだか!」



ヨ「ふぃ~、アイんとこの大学生よりお前の方が実力あんじゃね?」



私「あはは、同時進行に勉強しているからね、意外と大学生よりうまく教えれるかもね?

それにもう分かりきっちゃった人が、分からない人に教えるのって意外と難しいかもしれないよ?


私、頭のいい人って、難しい事を、難しいまま教えるんじゃなくて、簡単な言葉で分かりやすく教えれる人だと思うんだ。」



ヨ「ん~、同感!そのほうがこっちも楽だしな!」



私「アハハ!楽することばかり考えちゃって!」



ヨ「しっかし、アイ、どうなるんだ?うしし!」



私「クスクス、来年の新学期以降だね、問題は。

一年間家庭教師がついていたのに、5年になったら、ガクンと成績が下がるから、カテキョはクビになるかもね?」



ヨ「親の金ムダにしやがって!」



私「あはは、でも、まぁ、お姫様扱いされるのは、あこがれちゃから、浮かれちゃうのも分かるけどね?」



ヨ「じゃ、カテキョも女にしとけばよかったんだよ。」



私「あ、確かに!

まぁ、でもそれでも難しい気がするなぁ、アイちゃんなら。

きっと、年上のお姉さんからお化粧とかおしゃれをいろいろ聞きたがると思うし、結局勉強が手がつかない気がする。」



ヨ「それ、最初からやる気ねぇじゃん。(苦笑)」



私「ま、そだね。

アイちゃんのお兄さんは秀才らしいから、きっと勉強も頑張らないとって思っているんだよ。」



ヨ「実力が追いついてないのに?」



私「アイちゃんは二年前から突然社長令嬢になった訳だし。

なにか、優秀な兄を持つ、妹として気になるんじゃない?

末っ子だし、もっと注目して欲しいとか、かまって欲しい、さみしいとか…。」



ヨ「それ言ったら、お前んとこもそうじゃん。

お前の兄ちゃん、キレキレじゃん。

学校で知らない奴ないレベルの。」



私「あぁ、そういえば、そうだね。

そうか、一緒か。」



ヨ「アイんとこの兄貴も優秀だけど、秀才タイプだろ?

それなら、お前んとこの兄貴は天才タイプだ。

お前の方がプレッシャーキツイと思うぜ?」



私「あぁ…そうか、ん、でもウチは兄弟仲いいから、あんま気にならないなぁ。」



ヨ「アイんとこが、兄弟仲悪いみたいじゃんか(笑)」



私「いや、それは分からんけど(笑)

アイちゃんのお兄さん、礼儀正しくていい感じの人じゃんね。」



ヨ「あぁ、兄貴は上品だよな…。

なんでアイツあんなスレてんだろうなぁ…。

なにが天使だか…。」



私「自称天使かな。(笑)

でも、見た目が白っぽくて、キレイだから天使っぽいっちゃ天使っぽいね。」



ヨ「お嬢様のわりに、やってることが下品なんだよな…。

ん?

お前、確か本家があそこってことは、お前もお嬢なんじゃね?」



私「あはは、世が世ならお姫様らしいよ!って昔お母さんが冗談で言ってた!」



ヨ「え!?」



私「あはは!そこまでじゃないよ!

江戸時代から続いているらしいけど、お城とかあったわけじゃないし。

今はいとこ達が本家の跡取りだし、あたしンちは新家(しんや)だし、お嬢様ってガラじゃないよ!」



ヨ「ふぅ~ん、でもちょこっとはお姫様っぽい訳だ。

それなら、アイ、お前のこと見下してんのおかしくね?

お前の方がずっと前からお嬢だってことじゃん。」



私「え?あ、そうかな…。」



ヨ「なぁなぁ、世が世ならお姫様って奴。

男だったら若君とかになるのかな?」



私「え…、あ、そう、かな…。」



ヨ「それとも、若殿?若様か?

女なら姫君とかか?」



私「え…、あ……。」



ヨ「姫様、姫君かぁ、あんみつ姫とかか?

うしし…。」



私「あ………。」



ヨ「なに?お前どうした?

そんな変な顔して?」



私「あ…姫君……。

昔、そう呼ばれてた気がする…。」



ヨ「誰に?」



私「え…誰だっけ…。

えっと、もう、ずいぶん前のことで…。

銀色の…真っ直ぐな…長い髪の毛の男の人に…。

そう、呼ばれて、抱っこされたような気が…。」



ヨ「は?銀色の髪の毛?

シルバーグレーって奴?」



私「…そう、シルバーの長い…長い…。

優しい男の人がいて…。

しんじゅちゃんの事をニコニコして抱っこしてくれた…ような…。」



ヨ「おじいちゃんとか?」



私「や、おじいちゃんじゃない…。」



ヨ「へ?シルバーグレーの髪の毛つったら、お年寄りだろ?

それとも中年の人か?親戚かなにか?」



私「え…思い出せない…。

あれ…なんか、すごく大切な人だった気がする…。」



ヨ「だから、おじいちゃんとか親戚のおっちゃんとか?」



私「分からない…。

でもおじいちゃんは二人共真っ白な髪の毛だし、そんな長くない…。

糸みたいな、真っ直ぐでキラキラした髪の毛の人…。」



ヨ「じゃ、覚えてないだけで、どっかの親戚のおっさんじゃね?」



私「…分からない…。

なんで、覚えていないんだろう…。」



ヨ「がきんちょの頃なら、仕方ないんじゃね?」



私「え…あ、そう、かな…。」



ヨ「それより、それって、お前、本物のお姫様ってこと?」



私「え!あ、違うよ(笑)

きっと記憶違いだよ!

ウチは庶民!」



ヨ「ちぇ~、お前の方が、実はお嬢だったってなったら、アイの鼻をあかせるかと思ったんだよ!」



私「あはは!実はお嬢様だよ!

アタシは家族経営の零細企業の社長令嬢だよ!


いつもニコニコ現金払い!

明朗会計のしんじゅ商会をどうぞごひいきに!」



ヨ「お前、ホント商売人向いてんなぁ~(笑)」











いつも最後まで読んで下さりありがとうございます。
↓応援よろしくお願いいたします↓
  

私「で、なんだった?」(゜ρ゜)


ヨ「え?なんって?」( ゜∋゜)


私「どこまで話たんだっけ?」(゜ρ゜)


ヨ「あぁ…。
えっと、お前が受けているいじめを聞いてたんだよ。
小竹とミオが画鋲とか仕込んできて、あとは姑息女子が動物でお前を釣ったって話。
いっとくけど、用務員のおっちゃんの話はおしまいな!」( ̄へ  ̄ 凸


私「え~?
もう、仕方ないなぁ。」(・ε・)


ヨ「誰のために話聞いてやってんのって話を思い出せ!」(`×´)


私「あ、う~ん…。
仕方ない、それでは姑息女子の話を。」(・ε・)


ヨ「仕方ないってお前なに上からなの。」(`Δ´)


私「あ、ごめ~ん。
でぇ、姑息女子はだいたい4~5人でつるんでやってきて、私にトイレにリスいるよっていって誘ってきて。」


ヨ「ふぅ~、それを信じるのも…。」(-"-;A


私「だってぇ!どこかの家のペットが逃げ出してきたんだって言われたら、つい、見たくって…。」(*v.v)。


ヨ「ストップ!話が長くなるから、次。」(`×´)


私「で、トイレについたとたん、ドアをあけてそこに突き飛ばされるの。
そんで、4~5人で外側から押さえつけて、内側から開けれない状態にして、水かけてくんのっ!」


ヨ「…あっ、そぅかぁ…。
どうやって閉じ込めるんだろうって思ってたら、そういう仕組みかぁ。
あの鍵、ただ横にずらすだけじゃんね。
そうか、大人数で押さえつけてくるっていう初歩的な方法でやってたんだな。」(・ε・)


私「で、先生に言っても、なにもおとがめなし。
『自分で水かぶっただけだろう?お前はキチガイだから、そういうしょうもない嘘をつく』って。
姑息女子、ニヤニヤして、こいつはキチガイデース!とか言ってんの!
ムカツク!!」ヽ(`Д´)ノ


ヨ「…グルだな。
センコーとそいつら、完全に組んでるな。」(-""-;)


私「うん、そぉ。
基本的に動物につられなければ、そうそうどっかに連れ込まれないから。
でも、突然、突き飛ばしてくるから転んだりとか、結構怖くて…。
昇降口とか、靴をはこうとかがんでいる時とか、かなり強く押されるから、足、すりむいちゃうの。」


ヨ「あぁ…それ、怖い…。
考えたことなかったけど、突然クラスメイトが暴力ふるってくるって話だろ?
それは、怖いわ…。」(゚_゚i)


私「で、派手なことができない時は、いやがらせで私に宿題を押し付けてくるのよ。」(・ε・)


ヨ「え?お前、なに素直にやってんの?」


私「すげー勢いで囲まれて、罵詈雑言をはかれまくるんだよ?
めまいがして、気持ち悪くて、やらないといけない感じになっちゃうのよ…。」o(TωT )


ヨ「…あ~、それも怖いかも…。
いや、多分、スゲーつらいわ、それ…。」。(´д`lll)


私「で、私五人分ノート書くの。
ちょっと筆跡変えて、間違える箇所もちょっとずつ変えて、丸写ししてないように工夫して仕上げてる。」


ヨ「うわ~、お前、芸細かいな…。
そっか、お前図工とか得意だもんな、そういう工作は上手なんだ…。」


私「それだけじゃなくて、テスト勉強も教えてるの。
普段勉強していない子でも、平均点ぐらいとれるように、要点だけ暗記させてる。」


ヨ「は?なに、お前カテキョできてんの?
なんでそんな奴らの成績にコーケンしてんの?
オレ、そこがよく分かんねぇ。」(=◇=;)


私「なに、私が親切にしていると思うの?」


ヨ「思うよ、宿題を代わりにやって、テスト勉強まで教えてやって、そいつら楽ばっかしてんじゃん。
なんでそんな奴の手助けするの?って話?」


私「くくく。
ヨッちゃんも、人がいいのぉ。
私がそんな親切をするような人間に見えるのかい?」


ヨ「へ?なんで、いたれりつくせりじゃん。
話聞く限り、姑息女子たち、楽チンばっかしてんじゃん。」


私「くくく。
ヨッちゃんも、まだまだ甘いのぉ?
さっきのアイちゃんの話を忘れたのかい?
自分で宿題が出来ない人間の末路がどんなものか…。」


ヨ「え?あの大学生に宿題やらせてるって話?
えっと、平均点をとるのが精一杯って奴だっけ…。
なら十分じゃん。」


私「くくく。
甘い、甘いぞヨッちゃん!
ウチのクラスはヨソより、平均点が10点近く低いというのを忘れたのかっ!!」


ヨ「あっ!」( ̄□ ̄;)


私「このクラスでは平均点がとれていれば、そこそことか思ったら大間違い!!
実際の学年平均からすれば、平均点以下!
それも10点も低いのだっ!」(`∀´)


ヨ「し、しまったぁぁ!オレも平均点そこそこだったぁ!」Σ(゚д゚;)


私「つまり、クラス平均とれているから、安心~♪
とか思ってたら、新学年、新学期になってみろ!
新しいクラスではまったく平均点に届かなくなっているぞっ!!」(`∀´)


ヨ「つまり、落ちこぼれ…。」(°д°;)


私「そう!そして、私が教えているテスト勉強は要所要所のみ教えている。
一見テストの回答を見ただけでは、いい感じに覚えていると思わせておいて!」


ヨ「思わせておいてっ!」


私「実は、まったく理解できないように教えているのだっ!」(`∀´)


ヨ「な、なにぃ!
そんなバカなっ!」。(;°皿°)


私「しかも、採点をしている先生から見たら、そこそこ覚えているように見せかける要所のみを教えておいて、実は成り立ちや法則はデタラメを教えているのだっ!」(`∀´)


ヨ「え、それ、どうやってやんの?」( ̄□ ̄;)


私「くくく。注意深く授業を聞いていれば分かる。
ここはテストにでるなってところがピンとくるのだ。
そこを姑息女子に教えてやる。
しかし、それ以外では由来やこぼれ話は間違って覚えるように誘導している。
つまり、まったく実力がつかないように操作しているのだっ!」(ノ´▽`)ノ ⌒(呪)


ヨ「な、なにぃ~~!
お前、ワルだな!!
嘘をつかないのが大事的なこと言ってたじゃん!」( ̄□ ̄;)!!


私「これは方便だっ!
嘘ではないっ!」(`∀´)


ヨ「方便~~~!!」(@Д@;


私「そう!小学生といえども、タダで他人が親切にしてくれるわけがない、という現実を、身を持って教えてやっているのだっ!」(`∀´)


ヨ「なにぃ!」。(;°皿°)


私「くくく。
考えてもみろ。
まったく親しくもなんともないやつに、テスト勉強を教える素直で親切な奴がいると思うか?
ヨッちゃん。」


ヨ「いるんじゃね?」( ゜∋゜)


私「あ、そうですね…。
じゃ、逆に普段からいやがらせばっかりしている相手に、なぜ親切にしてもらえると思えるのだっ!!」


ヨ「あ、確かに…。
調子良すぎるな…。
でも、学年変わったら、ガクッと成績落ちちゃうのってお前がハメてんじゃん?」( ̄ー ̄;


私「ふっ…。
私はなにも悪くない。
そもそも宿題を自分でやるというのは、しごく当たり前の事なのだ!
それがテスト勉強を兼ねていると気づかず、楽ばかりするから勉強がわからなくなるのだ。
その上、テスト勉強をサボるために、コツだけをいじめている奴から聞き出そうとする…。
どこまで能天気なのだ!」ヽ(`Д´)ノ


ヨ「あ…そう、かも…。」(・_・;)


私「そう、彼女たちが私の時間を好きに使ってもいいとカンチガイしているからいけないのだ。
私に宿題をやらせて、なおかつテスト勉強を手抜きしようとする。
それをやめれば、被害がおさまるだけの話なのだ。
私から仕掛けたわけではない、よって私は悪くないのだ!」(  ̄っ ̄)


ヨ「な、なるほど…。」(・_・;)


私「つまり!
赤の他人からうまい話があるわけがないという事を教えてやっているのだ。
これはこれから大きくなるであろう小学生といえども、世間の荒波に揉まれるという体験をさせてあげているだけなのだっ!」(  ̄っ ̄)


ヨ「って、お前が仕返ししたいだけの話だろ?」(-з-)


私「あたり前田のクラッカーなのだっ!

私をいじめた奴はそうとは気づかずに苦しませてやるのだっ!
そして、いつまでたってもいじめは止まない。

それに反比例して成績が落ちても自業自得の話なのだっ!
そして、私はしょっちゅう他人の分の宿題も片付けることで、反復練習となり、常に高得点がとれるというわけなのだっ!」( ̄^ ̄)


ヨ「あっ!お前をバカにして利用しようとする奴らは気づかずにお前の実力を上げていたというわけかっ!
なんて用意周到な計画なんだっ!
見直したぞ!しんじゅ!!」Σ(=°ω°=;ノ)ノ


私「イエ、ほんとは女子たちが怖くて、大人しくしているだけです…。
そんで、ついでにこそっと罠をしかけていただけですぅ。」(T▽T;)








いつも最後まで読んで下さりありがとうございます。
↓応援よろしくお願いいたします↓
  

ヨ「ふぅ~、ま、とにかくもう動物ネタで引っ張られるのはよすってことで。

他に気づいたことは?」



私「用務員のおっちゃんがいい男です。」(・ω・)/



ヨ「は?ナニ、お前ふざけてんの?」



私「いいや、おっちゃん、ナイスガイです。」(・ω・)/



ヨ「…なぁ、オレ、お前の相談に乗ってやってんの。

真面目に答えてくれよ。」(-"-;A



私「おっちゃんは、私のこと、バカにしないもん。

笑わずに、アタシの話聞いてくれるもん。

こんないい男、他にはいません。」(・ω・)/



ヨ「なぁ、お前、その話から離れろや。」



私「おっちゃんには、不思議なチカラがあるんや。

そんで、しんじゅのこと、助けてくれよるん。

おっちゃん、素敵~✩」(///∇//)



ヨ「オレ、お前の話聞くの、やんなってきたわ…。」(-""-;)



私「えぇ~!?聞いてよ、聞いてよ!おっちゃんの話!

おっちゃん、倉庫ん中閉じ込められてたアタシのこと、助けてくれたんだよ~?

すごくな~い??」:*:・( ̄∀ ̄)・:*:



ヨ「や、すごいけど。ヨカッタデスね。」(・ε・)



私「それだけやないよ?軒下に閉じ込められてたんも助けてくれたん。

もう、神やわ。地獄に仏やわ、ほんまカッコイイ…。」(///∇//)



ヨ「オレ、もうその話聞きたくないわ。」



私「アタシ、おっちゃんにプロポーズしたん。

そしたら、嫁さんを一番に愛しとるからごめんなって言われたわ。」(ノ_-。)



ヨ「!」



私「そんで、泣いちゃったら、おんぶしてくれたん。

はぁ、おっちゃんとケッコンしたかった…。」(*v.v)。



ヨ「…その話よせって言ってんだろ?」



私「そうそう、おっちゃんのチカラな?

これは内緒にしといてって言われたんだけど…。」



ボカッとヨッちゃんが私の頭を叩いてきました。



私「痛ったぁ~!!なにしよるん!」(`×´)



ヨ「あぁ!?それはこっちのセリフやっ!」\(*`∧´)/



私「こっちは何もしとらんのに、なんでいきなり叩くんやっ!」(`Δ´)



ヨ「そんなの、お前が悪いんじゃっ!」(`ε´)



私「はぁ~!?

言うにことかいて、アタシが悪いんいうんかっ!

お前、よくも女殴っといて、そんな言い草しよるなっ!

説明しろっ!

どんな了見で殴ったか、教えてくれんと、収まらんわっ!」(`Δ´)



ヨ「そんなん、オレが叩きたいと思ったから叩いたんじゃ!

説明もなにもあるかっ!」(゙ `-´)/



私「なにぃ!自分が叩きたいから、叩いただとぉ~!?

それだけかっ!」(`Δ´)



ヨ「そうじゃ!それのなにが悪いっ!」(`ε´)



私「そうか!自分の意思で叩いたっていうんなら、納得やわ!」(。・ε・。)



ヨ「へっ!?」( ̄□ ̄;)



私「なんかよう分からんけど、自分が叩きたかったから叩いたんやな!」(^-^)



ヨ「そうやけど…。」( ̄_ ̄ i)



私「自分の意思で動くやつは好きや。

許したるっ!」(=⌒▽⌒=)



ヨ「へ、そうなの?そーゆーモン?」(゜д゜;)



私「ん、人に言われてなんとなくで動くやつ多いやん。

それは自分のせいやないって思いたい、薄情モンやん。

自分で責任とりたない、小心者や。

その点、ヨッちゃんは自分の意思でやりたいからやったと認めた。

男前や。

アタシ、そーゆー奴好きやわ。

だから、許したる(笑)」



ヨ「…なんか、よく分かんねぇけど。

お前って、やっぱ男前だな…。」








いつも最後まで読んで下さりありがとうございます。
↓応援よろしくお願いいたします↓