友人F「お前って…。
はぁ…。」


私「悪いな、フクちゃん。

親身になって考えてくれたのに、こんなんで。」


友人F「…いや。
Sも言ってたんだ。

本人にやる気がなければ、外野がいくら騒いでもしょうがないって…。
アタシが諦めきれなかっただけだ。」


私「あぁ、Sはあぁ見えて、世の中の汚い部分をたくさん知ってる。

この中で一番大人なんだと思うよ。」


友人F「お前も、たいがい大人だけどな。

苦労を知ってるって意味なら、お前がダントツだろ。」


私「そうか?そこ張り合っても、ハリがないけどな(笑)」


友人F「はぁ。
ホントに、もったいないよ。

お前さ、お前の親父に邪魔ばっかされてんじゃん。
アタシが親なら、お前の為に借金してでも大学に行かせるよ。」


私「お?フクちゃんが保護者か?(笑)

ずいぶん、優しくなったな!」


友人F「ホントにお前の周りの大人、メチャクチャな奴ばかりだよ。

なんなんだよ、いったい…。」


私「さぁなぁ。

なんだろ、そういう風に生まれついたって事なのかもな…。」


友人F「アタシの親もタイガイだけどさ。

お前んちほどじゃねーよ。」


私「カカッ!悲惨一番かっ!」


友人F「笑い事じゃねーよ、お前が不憫なんだよ。」


私「おぉっ!?ますます優しくなったじゃねーか(笑)

ヤンキーらしくねーぞ?」


友人F「からかいやがって…。

ヤンキーやめねーからな。」


私「くっ!まぁ、やめることは無いけどさ。

せめて友達は増やせよって話。

バリエーション豊富に取りそろえた方が、楽しみも増すってもんだ。」


友人F「やるかどうかは即答できねーな。」


私「ふっ。
まぁ、付き合いもあるだろうし、急には無理だと思うけどさ。

少しずつ、フェードアウトしていきな…。
集会には3回に一回休むとか、ちょこちょこサボって徐々に接触を減らしていくんだな。

その方が自然と離れられるし、無理に引き止められない。」


友人F「そうは言っても、先輩とか付き合いあるし?

尊敬する部分もあるし、いろいろ世話になってたりもするしで、無理めだよ。」


私「ふ。後輩っつーて、学生をかわいがるのは一見いい大人に見えるけどな。

実際は社会で大人同士のつきあいがきちんとできないから、未熟な学生に威張っているだけの大人だったりするんだぜ?」


友人F「んな事、ぜってーとは限んないだろ!」


私「相手は18歳以上だ。

車の免許持ってたり、酒やたばこも平気でやってるし、仕事して金稼いでる。

だから、ちょくちょく後輩に飯おごったりして、いいところを見せつけれるけどな、実際はしょぼい奴らばかりだと思うぜぇ。」


友人F「んなこと、分かんねーだろ!

いい奴だっているじゃん!」


私「いいところもあるはあるだろうさ。

でもさ、その先輩が教えてくれる事で、ホントに役に立つことあるのか?

今、その先輩がちょっと年上でカッコいいと感じていても、そのまま10年20年付き合いを続けていける人だと思っているか?」


友人F「え?10年はちょっと…。」


私「なんなら、その先輩とやらの、最高年齢を教えてくれよ。」


友人F「えっと…24~27、かな。

たまぁ~に顔出す先輩で30位…。」


私「おかしくないか?

先輩から後輩へと仲良くやって、役に立つことを教えてくれているなら、その先輩の先輩だってつながりがあって、一緒にいてもいいはずじゃないか。

37才47才のヤンキーって見たことないだろ。

なんか、ダサくね~?」


友人F「え。30代のヤンキーって、ちょっと…。
無いわ…。」


私「だろ?大半は10代で消えるだろ。

せいぜい20代前半まで。

それ以上の年齢で後輩をかわいがるって大人はヤクザの予備軍を仕入れるためのリクルート活動中だ。

歯ぁ溶けかけた奴見かけたら、そっこー逃げろ。

そいつに吸引を教えた奴がそばにいる。

酒やたばことは比較にならないくらい、脳がやられる。

根性論では、取り返しがつかないぐらいの中毒症状に犯されるんだ。

もう自力では離脱できない。

そういう危険と隣り合わせだから、ヤンキーはやめとけって話。

んで、すっぱり切るのも相手を刺激して危険だから、ほどよく距離置いていきな…。

なんなら、いとこが死んで葬式行くとか、インフルエンザとか捻挫したとか、言い訳いくらでも一緒に考えてやるよ。」


友人F「むぅ…。葬式か…。」


友人は腕組みをして考え込みました。


私「どんな奴でも葬式なら、サボっても文句は言わねーさ。」


友人F「むぅ…。そうか、そうかも…。」


私「ま、そんな感じで。

こっちで友達が増えれば、自然とそっちの友達が減っていくよ。

ちょっとずつ、試してみたら?」


友人F「むぅ…。」


私「ふふ。無理にとは言わないけどさ、きっとさみしいまんまだと思うよ?」


友人F「はぁ、脱力。

なんか、お前に知恵借りっぱなしで申し訳ねーよ。」


私「クスクス、困ったときはお互いさまでしょ?」


友人F「だからさ、アタシもお前の役に立ちたかったんだよ。

けど、お前の方が頭いーから、なーんも手がでねー。」


私「ふふ、ごめんね。

いろいろ言ってたけどさ、ホントは弟に大学行かせたいんだよね。

あの子、小さい時に母親を亡くして、かわいそうだからさ。

私が親戚からの援助を取り付けて大学に進学したら、確実に弟にはお金が回ってこない。

姉の私が言うのもなんだけど、あの子、天才なんだよね。」


友人F「お前だって、頭いーよ。」


私「いや、私はまだまだ…。

あの子小学2年でフォートラン(プログラム言語の一種)でゲーム作ったりしたんだよ。」


友人F「ぐ。そりゃ、天才だわ…。」


私「…おばあさまには十分よくして頂いているわ…。

これ以上、迷惑はかけられないのよ…。

ごめんなさいね。」


友人F「…お前、その方が似合ってるよ。」


私「んん?ちょっとお上品に言ってみちゃったけど(笑)

ガラじゃないかっ!」


友人F「逆だ、お前、上品な口のききかたの方が見た目に合ってる。

お前、ホントはお嬢様だろ。」


私「カカッ!

そうだな、八百屋の娘っつーたら、一応自営業の社長令嬢だしなっ!」


友人F「いや、アタシ初めてお前見た時、どこのお嬢様かと思ったんだよ。

しゃべってみて、ビックリしたけどな!」


私「よく言われるっ!

黙ってりゃかわいいって。

ってか、見た目も中身もお嬢様だっつーのっ!!」


友人F「う~ん、この毒舌がまた…。

不思議だなぁ。

言ってる事下品なはずなのに、全然下品に感じないんだよなぁ。

見た目かなぁ~見た目だけじゃない気がするけどなぁ。」


私「ふふ。」


友人F「う~ん、いないなぁ。

こんな奴、今まで友達にいなかったなぁ。

アタシの事を信じてくれる友達、もしかしたら、今までキチンといなかったのかも?

お前さ、以前ヤンキーを面倒見れるのは一人二人だけっつってたじゃん。

アレって、アタシとSの事なんだろ?」


私「そう。

気になる子は他にもいたけど、私には二人が限界だね。」


友人F「なんで、アタシを信じれたんだ?」


私「Sもフクちゃんも、根が素直なんだよね。

見た目には分かりにくいけど、根っこのところが温かい。

芯から心が冷え切った奴には、私も関われないよ。

そこまで私もヒマじゃない。

関わっても変わる気が無い奴と交わるほど、私も博愛主義者じゃない。」


友人F「お前、どうして、アタシには信頼されるのが足りないって気づけたんだ?

教師だって、親だって、そんな風にはしてこなかった。

タダの高校生がどうしてそんな風に気づけるんだ?」


私「本をたくさん読んでいたからね。

特に心理学の本をよく読んでいた。

だから、フクちゃんやSの事も一緒に考えていた。」


友人F「心理学…。

高校生が読む本じゃねーだろ、普通。」


私「私ね…。

子供のころからずっと違和感を感じていたんだ。」


友人F「ん?」


私「私ね、なんだか周りの人と、感じることや考えることが違うみたいで。

みんなの言う、普通がよく分からないんだ。

だから、うっかり発言して、人に嫌われたりして。

よく分からない事だらけなんだ。

特に人の気持が分からないんだ。」


友人F「あぁ…。」


私「それに自分が今、何を感じているのか?とかどう思っているのか?って事もよく分からない時もあって。

なんだか、空虚に感じることもある。」


友人F「あぁ。」


私「フクちゃんは、自分が私の役に立ててないって言ってたけど、全然そんな事はなくて。

フクちゃんと話すことで気づかされることが、たくさんあるんだよ。

そういう点では、すごく役に立っているんだ。」


友人F「え、そっかぁ?(笑)」


私「うん。

自分とは全然違う考え方や感じ方をしているなって思う。」


友人F「そっか、よかった。」


私「特にね、最近ずいぶん長い時間教室で話したことあったでしょ?」


友人F「あぁ。」


私「あの時、何度かフクちゃんに頭を叩かれたりした。

なんで、怒られたのか、分からなかったんだよ。」


友人F「え。マジで!?

いや、殴ったアタシも悪かったけどさ、ありゃ、お前の発言に問題アリだと思うぜぇ?」


私「うん、いや、怒ってはないよ。

フクちゃんが、無益に暴力をふるったとは思っていない。

ただ、どうして、今、自分は殴られたんだろう?って感じで。

未だによく分からない。」


友人F「それ、ヤベーぞ!?」


私「うん、時間をかけて、じっくり考えれば、こういう事なのかなぁ~って類推する事はできるけど。

あの日結構頭を叩かれた。」


友人F「ぐ、悪いな。」


私「それで、考えたんだけど、私には、おそらく、共感能力が低いのではないか、という結論に達した。」


友人F「はぁ。」


私「多分、普通の人なら、これ、分かって当然だよね~ってのが、よく分からない。

だから、論理的思考で補うようにしているんだ。」


友人F「ひぇ~、アレ、マジだったのか!?

健康保険なら3割負担とか、ふざけてんのかと思ってた。」


私「うん、おそらくこれは共感能力が低い結果だと思われる。

だから、今後の課題としては、なるべく、普通の女性の感性を身に着けることが肝要だと思われる。」


友人F「ひぇ~、そりゃ、ヤバいわ。

お前、それは社会出たら、きっと苦労するわ。

なんか、予知能力とか無くても、それ、見え見えだわ。」


私「そう、今後の課題が見えたのはいいのだとしても。

ほら、『三つ子の魂百までも』ってことわざもあるじゃない?

多分、これ、基本的な性格だろうから、あまり改善は期待できない気がする…。」


友人F「お、お前、頑張れよっ!

多分、それ、確かに絶対ないと、苦労するぞっ!

会社だけじゃない、人付き合い全般に関わる。

結婚とか、地域の付き合いとか、人生メチャクチャ大変になるぞっ!」


私「そうだよねぇ…。」(しょぼーん)


友人F「お前、完璧そうに見えて、そういう弱点があったのか…。

お前、いい奴だけどなっ!

でも、それ気づいてもらえる前に、人離れて行っちゃうかもなっ!

これは、苦労しそうだわ…。」








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