夜10時過ぎ、土砂降りの雨の中、一本道の先で、上下黒い服装をした人が、傘もささずに、地面にへたりこんでいました。


私は自分の行き先にそれを発見して、嫌な予感がします。


近づくと、手元にはボロボロになった、透明なビニール傘が骨が折れ折れの状態で地面に転がっていました。


どうも、動きがない。


大丈夫ですか?と、自分の傘を差し出しつつ、声をかけると、ごついシルバーのネックレスをした、おばあさんが、地面に手をついたままで、こちらに首を向けました。


『家がどこか、分からへん。』


おウチに誰かいますか?と声をかけると、誰もいない、一人だと答えます。

私が、立てますか?と声をかけると、地面にあった、傘をつかむも、うまく動けません。

よく見ると、手から血をたくさん流しています。


私が彼女の傘をつかんで、もう一度立てるかと声をかけると、ヨロヨロと地面に手をついて、うまく動けません。


とにかく、雨のないところへ移動しようと思い、道の向こう側にコンビニがあったので、そこまで動けますか?と声をかけたら、私にしがみついて、なんとか立ち上がりました。

片手で彼女の傘を持ち、自分の傘を彼女に差し出すようにして歩くと、その手をおばあさんがつかみ。

体に片手を回して、しがみつきながら、道路を渡りました。


それで、土砂降りの中、二人でコンビニ目指して、なんとか到着すると。

コンビニに床に、おばあさんの血が点点と濡らしていきます。


よく見ると右手の甲から、たくさんの血が流れていたので、自分のハンカチをだして、手を拭うも血が止まりません。


うちはどこかと聞くと、すぐ道路一本西側の通りですが、歩けない、と言いますので。

出血も多いし、自分で歩けないし、家族もいないというのなら、救急車を呼ぼうと、ポケットから携帯を出すと、真っ黒な画面。


電池切れしていたのでした。


そこで、コンビニの店員さんに救急車を呼んでください、と声をかけたら、店長さんらしき人が飛んできました。


おばあちゃんは手から血をぽたぽた流しながら、ヘラヘラして、自分の顔を触ったりして、顔も血まみれ。

それを、私がハンカチで拭うと、手からの出血が全然おさまりません。


よくみると、手の指の第二関節のあたりがけっこう深くえぐれています。

転んだ際に、アスファルトで指を何本かえぐってしまったのでしょう。


店内に会計を終えたばかりのお客さんが一人いましたが、出血を見て、救急車を呼んだほうが…と言いつつ出ていきます。


コンビニの店員さんが、丸椅子をだして、おばあさんに座るようにいいました。


コンビニの店長さんが、おばあさんに声をかけると、酔っ払った、と答えます。

どうやら、酔いの為、痛覚が鈍くなっている模様。

そして、血行がいいのか、出血がとまりません。


おばあさんが、タクシー呼んで、と言っていますので、どこ?とたずねて。

近くだね、と言いながら、タクシーを呼んでくれました。


店長さんは、おばあちゃん、タクシーを呼んだはいいけど、お金ある?と聞いて。

血まみれの手で財布をさぐると、千円札一枚だけ。


私は、それでは、もしかしたら足りないかも?と心配していたら、お店の前にタクシーが到着。

店長さんが、運転手に何か話しかけています。


おばあさん、タクシー呼んだから、乗って、と店長さんが声をかけて。

私が、財布からお金を出そうとしたら、運悪く、万札だけ。


さすがに、一万円は渡せない…小銭で500円ぐらいないだろうか、と財布をいじっていたら、店長さんが私に手のひらを向けて、千円で足りるから、と私の行動を制止してくれています。


どうやら、運転手さんに、どれくらい料金かかるか、確認済みの模様。


おばあさんは、私にハンカチ返すから、住所と名前を教えて、覚えていないかもしれないけど、と言っていたので。

ハンカチはいいです、と言って、お別れしました。


で、コンビニの店長さんから、最初は二人連れで、店内に入ってきたから、親子連れだと思って、気づきませんでした、と言われます。


いや、ただの通りすがりのものです、と答えると。

お姉さん、手が血だらけだから、そこの水場を使って、手を洗って、と言われて、お借りします。


店内の床に、血が点点としており、店員さんが、片付けしています。

ひしゃげた、おばあさんの骨まみれの傘も、店長さんが片付けしています。


ご迷惑をおかけしました、とお詫びをして、お店を後にすると、徒歩2分くらいで自宅に到着します。


気づけば、自分もかなり雨に降られて、ビショ濡れになっており。


やれやれ、とコートを脱いだら、こちらも血まみれになっているのを発見。

あ~、血って落ちるかなぁ…と思いつつ、流しで水洗いして、とにかく絞って。


ぐったりしながら、お風呂に入ったのでした。


おしまい。







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comment iconコメント ( 2 )

老婆の謎が解けてスッキリしました(笑)
良いことなさいましたね。

名前: ゆみ [Edit] 2016-04-25 00:32

ゆみさん、コメントありがとうございます

あ~、いやいや。
なんか、会社で同僚にこの話したら、幽霊話だと思わられたらしくて^^;
いや、最初、認知症のお年寄りを拾っちゃたかと焦ったので、酔っぱらいでよかったですよ。
ほんとにあった、ちょっと怖いお話でした^^;

名前: しんじゅ☆♪ [Edit] 2016-04-25 22:13

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