唇に手を当てながらつぶやきます。



私「まぁ、どっちがタイガーでどっちがドラコンかは置いといて。」



ヨ「まだ言うかっ!」



私「…ま、正直なところ、負け戦なんだよな…。」



ヨ「え…。」



私「まるで、勝ち目が無い。

どうにも手が出ないし、もう全て出尽くした感じなんだ。

カンプなきまでに、叩きのめされて、おしまい…って感じ。」



ヨ「え…、お前、何言ってんだよ…。」



私「ん…今はね、子供だけでいるから、こうして仲良く話してられるけど、学校ではそうはいかないでしょ?」



ヨ「あ…まぁ…。」



私「私とずっと仲が良かったヨッちゃんでさえ、私の頭が悪くて、学校の外でもメス豚って言っててもおかしく感じなくなってる。

それだけ、先生の感化させる力の方が強いんだよ…。

もう、抵抗できない…。」



ヨ「そんな事言うなよ…。」



私「私ね、今、ヨッちゃんと久しぶりに話して、楽しかったよ。

でも、多分ヨッちゃんの今の気持ちはほんの数日しか持たない。

それも、分かるんだ、だって、先生、すごく怖いもの…。

とても太刀打ちできないよ…。」



ヨ「お前、そんな元気あったら、やっつけられんじゃね?」



私「うふふ、今までのはカラ元気だよ?

本当には、元気が無いよ。


…毎日、毎朝、今日起きたら、私の現実が変わって、学校に行ったらみんな笑顔で挨拶してくれないかなぁ。

先生、授業中に当ててくれないかなぁ。

勉強よくできたなぁって褒めてくれないかなぁ。

みんな、目を合わせて、一緒に給食食べてくれないかなぁって、思うんだ。


でも、ダメ。

なんにも、現実は変わらない。

毎日、誰も目を合わせてくれない、たまに目があったと思ったら、メス豚のカスとか言って、ミオちゃんが殴ってくるか、小竹がバーカとか言って、唾をかけてくるだけ…。


そういう毎日。

もう、何ヶ月も続いている。

頭がおかしくなりそうだよ…。」



ヨ「……。

お前、一体、何をしたんだよ…。」



私「私にも、まったく分からないんだ…。

気がついたら、標的にされていた。


私ね、私、先生に素直な気持ちを伝えれば、きっと信じてくれるって。

真心込めて伝えれば、きっと先生も分かってくれるって思ってた。


…半年頑張ったよ、でも何を言っても悪く言われる。


なんかね、響かないんだ。

何をいっても、クソのカス呼ばわりされる。


先生はね…子供たちの不幸を願っている大人なんだと思うよ…。

子供が傷つけば傷つくほど、喜ぶ…。


私が落ち込めば、落ち込むほど追い込んでくる。

容赦とか、そういうのは、一切なし。


多分、先生には、そういう情みたいなものが、無いんだよ…。

悲しいほど、何も伝わらないんだ…。」



ヨ「…そういう奴かもしんない。

でも、お前、何も悪いことしてねーじゃねーか!

そんなのぜってーおかしいって!!

なんか、手はないのかよっ!!」



私「…言ったはずだよ?

教育者で、責任者自らが犯人で、私を追い込んでいる。

そして、全ての原因が私にあると言って、罪をでっちあげてなすりつけてくる。

他の子供たちを巻き込んでね。

どこにも、逃げ道はない。


サヨちゃんがあれほど苦しんでも、教育委員会に話が行っても、特におとがめなし。

もう、学校の構造自体が、歪んでいる、そんな社会がおかしい…。


でも、先生はいつでも自由に子供たちをいたぶる事ができる。

密室だから、誰にも助けを求められない…。

先生には、良心がない。


先生は私のことを異端の魔女だというけれど。

先生の方が、悪い魔法を子供たちにかけているように見えるよ…。


裏切りと憎しみと蔑みの種を子供たちの心に植え付けている。

そして、将来子供たちがそれを芽吹かせて、周りに愛されない子供になるように仕向けているように見える。

まるで呪いだ。」



ヨ「…お前さ、お前の言ってること、多分全部本当だよ。

オレ、ちょっとよくわからないところもあるけど、お前のほうが先生よりうんと大人だって事は分かる…!

そうだ!!お前の親に頼んでみたらどうだっ!」



私「うぅん、ウチの親は…。

先生の言うことに間違いはないって感じで取り合ってくれない…。

お母さんになにか言っても、眉をひそめるだけなんだよ…。

そんなひどい事だとは思ってもらえないんだ。

ただ、友達がいないだけ、ぐらいにしか感じてもらえない…。」



ヨ「なんで!もっと強く言いなよっ!」



私「ダメなんだよっ!!

兄貴が言ってた!

子供なんて、人質みたいなものだって!!


担任とこじれた生徒なんで、どこの教師も相手にしてくれなくなる。

ちょっと親が学校に言ったところで、担任教師が交代になるわけじゃない!

どのみち一年間は先生が変わらない以上、ガマンするしかないんだって!!


アタシがトラブルと、今度小学校にあがる弟が今度は標的になるかもしれない!!


お互いがお互いの人質になっている。

結局親だって、悔しい思いをしていても、飲み込むしかない。

どんな先生に当たるかなんて、結局、運次第だって。


みんなだってそうだ!

自分が巻き込まれたくないから、全員で無視する!!

怖くて、助けれないんだよっ!

自分がアタシみたいな目にあいたくないからっ!


全員が敵だ!

どこにも助けなんてないっ!!」



ヨ「…すまん、オレ…。

オレだって、お前のこと、馬鹿にしてたくせに…。


でも、なんか、悔しいんだ。

だって、何も悪いことしてないしんじゅばっかりひどい目にあって、そんでそんな目に合わせている奴らばっかり威張って、なにもバツを受けない…。


そんな話ってあるか?

おかしんじゃね?

オレ、それが悔しくて、しょうがねぇよ…。」



気の強い少年が泣き出した。



私「おかしい…。

間違っているよ、でも、今の私の力ではどうしようもない…。

なにか打開策はって、もっと賢ければって、思うけれど、もうどうしようもないんだ。


でも、後2週間もすれば冬休みだ。

そしたら、残り3ヶ月、ひっそりと息を潜めてやり過ごすよ。」



ヨ「そんな…。

そんだけかよ、悔しいじゃねぇか。」



私「勝機は無い。

それは動かしようもない事実で。

どうしようもない、現実なんだ…。

アタシ、非力だなぁ…。」











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