私は脳天を殴られたような衝撃を受けて、思わず立ち上がりました。

体もワナワナと震えていたように思います。



私「なんですって!
私の体が光って見える!
よく分からないわ!詳細を教えて!より具体的に!」


用「クスクス、そうあわてなさんな(笑)
さっきから言うてるやろ?ホントの事じゃ。

ワシは超能力者やないけど、ひとつだけ不思議なチカラがある。
それは、人の体が光って見えるってことや。」


私「…それで、私の体の周りが光って見えるというの?
どんな風に?」


用「クスクス、実はな、全員に見えるんと違うし、ワシもいつもいつも見えるんでもない。
たまに見える、そう、暗い日や曇りの日なんかだとよく見えやすいな…。」


私「私はどう見えてるの?」


用「おや、やっと信じてきたかな?」


私「いいえ、まだ信じられないわ!

常識では考えられない、でも情報は一つでも多い方がいい。

おじさんの話をもっと詳しく聞いてから判断してもいい事よ。」


用「クスクス、なるほど用心深い娘さんだ(笑)

この学校は児童の数が1000人を超えるマンモス校や。

そやけど、たまぁ~にぽつぽつと光る子ぉが見える。

赤や青や黄色の光がチカチカと体を縁どるようにして光っとる子達や。

そん中でも、嬢ちゃんは大きいんや。

まるで光の玉の中にいるみたいに見える。」


私「どんな風に?」


用「嬢ちゃんの体の周り5mくらい、白い光の中にいる。」


私「5m…私の体を中心として、半径2.5m位の球体の中にいるように見えるわけね…。

あ、地面があるから、半円状のドーム型、という訳か…。」


用「おっちゃんなぁ、子供んたらぁが、ランドセル背負って、さよぉならぁ~って挨拶して学校を出て行くんが楽しみなんやぁ。

もちろん、朝におはようございます~っていって、子供たちが校門をくぐってくるのも楽しい。

そんでなぁ、新一年生やと、体よりランドセルが大きいんちゃうか?って思って、面白いんや。

ランドセルを背負っているというより、子供がランドセルに背負われているようや(笑)

それが傘をさしてカッパ来て歩いとる姿は、まるででんでん虫みたく、かわいい。

まるで通学団の子供たちはカルガモの親子みたいに見えるわ。」


私「それで?」


用「そんでなぁ、嬢ちゃんが小学校に入ってきた時、あっ!?って思ったんや。
この子、大きいってな?

でも、小さい子が光っとるのはまだ結構あるんや。
赤ちゃんなんて、ピッカピカやで?

それが小学校に入るぐらいで、しゅ~んとしぼんでいく。
せやから、学年が上がるにつれて、みんな光が消えていくんや。」


私「子供の年齢が上がると見えにくくなるのね…。」


用「そうやなぁ。多分世俗の垢にまみれていくんやろうなぁ。

それでも、時々おるん、ぴかぴか光っとる子。

それで、最初から嬢ちゃんの事は気にかけとった。」


私「そうだったの…。」


用「そんでなぁ、嬢ちゃん、学年が上がっても光っとるんや。

これは、赤ちゃんみたいに真っ直ぐで正直な子なんやろなぁと思っとったん。」


私「それで、普段の私を知らないのに、私がいじめられているのを私が悪いとは疑わなかったのね…。」


用「それもある。
せやけど、嬢ちゃんみたいな光かたする子は、珍しい。

さっきも言うたけど、曇りの日とか雨の日とか暗い時には見えやすい。

その分、晴天の明るい日には見えにくいんや。

せやけど、嬢ちゃん、晴れの日でも白く光っとるんや。

まるで嬢ちゃんの体の周りだけ雨か霧でも発生しとるように見える。

マンモス校いうたかて、そりゃ目立つわ。

校庭のすみっこに、じっとしとったかて、白いドームが見える。

最初は自分の目ぇがおかしくなったかと疑ったわ。

せやけど、嬢ちゃんだけが、大きく光って見えるんや。」


私「そうだったの…。」


用「そう、たまぁ~に、おる。

嬢ちゃんみたいな光かたする子が、何年かにいっぺん出てくる。

しかも他の子は、体を縁取るようにチカチカ光っとるのに対して、嬢ちゃんの光は完全に嬢ちゃんを包み込んでいる、並外れて大きいんや。

…そんでな、こういう子は必ずと言っていいほど、周りの子ぉにいじめられるんや。」


私「…。」


用「どういう理屈かはワシもよく分からん。

ワシ、気になって、そういう子に話しかけるんやな。

そうすると、みんなごく普通の子や。

気ぃよく、おっちゃんの話に付き合ってくれる。

でもな、大抵、こういう子は精神年齢がものすごく高いんや。

そんで、なんとも上品な雰囲気をもっとるんや。

大人からすると、魅力的な子供なんやけど、田舎の子供とは合わへんのや。

いじめていじめていじめ抜かれる。

ワシ、そういう子を何人も助けたわ…。」


私「…。」


用「それがな?面白いもんや。
そんな子達、卒業すると、みんな先生と言われるような職についとるんや。

東大に合格したとか、海外留学したとか、会社を興して社長になったとか、弁護士や政治家になっとるんや。
それか、社会に関わらず、家から一歩もでぇへん、親がかりの生活で完全に引きこもるかのどっちかやけどな?」


私「のるかそるか、極端な話だわ…。」


用「多分、嬢ちゃんの体の周りの光はその人物が持っている器の大きさなんやと思うわ。」


私「それは、分からないけれど…。」


用「嬢ちゃん、ワシの話、信じたか?」


私「信じがたいわ。
でも、つじつまが合っている。

私が暗闇の中で考えていた事と符号している。

もし、用務員さんが私を見つけることができる要素がなにかといえば、私の身の回りに光るものがあった、ということだけ。

でも、私には光を出すものなんて、なにも持っていなかったから不可能だと思っていたの。

おじさんの話は常識では説明できない、でも全てが符号する。

現代の科学では解析も解明もできない…。

信じがたいけれど、用務員さんが特殊な能力を持っていたと認めざるを得ないわ。

それが私の結論ね。」


用「クスクス、だから最初から言うたやろ?
ワシはエスパーなんやって!
それが理由や。

嬢ちゃんも人が悪いな?
面白い言うてたやんか、乗るフリしてワシの事試しとったんやな。
なかなかの名演技、アクトレスやわ(笑)」








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