お姫様というキーワードにほんわかしてしまうしんじゅ✩♪10才、いや9才の秋…。

もともと、めまいがしていたので、フラフラして、再び地面に座ってしまいます。

地面といっても、桔梗やモチノキとか、鑑賞用に植樹されているスペースと地面との区切りで10cmほど盛られたコンクリートのヘリに座っている感じです。



用「大丈夫か?」


私「うん、なんか、気ィ抜けたわ…。」


用「ほうか、そんならもう、ブロックもあらかた片付いたし、帰ろか。」


私「うん。あれ、なんか、まだ歩けへん。
ちょっと待って。」


用「そうか、無理しんとき!」


いったん立ち上がろうとしても、めまいがして再び座り込んでしまいます。

それで、用務員のおじさんは、私のすぐ隣に来て、コンクリートの上に腰掛けました。

私はすこし足を伸ばして、ひざの横をトントンと手のひらで叩いたりしています。

あたりはすっかり夕暮れにくれて、青に染まっていました。


用務員のおじさんは軍手を外して、ズボンの後ろのポケットにねじ込むと、私に笑いかけながら話をはじめました。


用「おっちゃんなぁ、いつも嬢ちゃん見とんのや。

それでなぁ、嬢ちゃん白い光の中におるやろ?

そやから遠くからでも、大きい白い丸い奴が見えると、あ、嬢ちゃんおるなぁって思うんや。」


私「遠くでも分かるの?」


用「校舎の中におって、高いところから見下ろすと、校庭の端っこに嬢ちゃんいるの分かるんや?

嬢ちゃんが運動場を横切って校舎に入るのを上から見下ろすと、まるで白いキノコ…。

巨大なマッシュルームがのこのこ移動しとるように見えて、面白いんやわ(笑)」


私「えぇ~!?きのこぉ?なんかカッコ悪い~!」


用「クスクス、ごめんなぁ。
もっと気の利いたセリフ言えたらええんやけど。

なぁ、嬢ちゃん、おっちゃんな、嬢ちゃんがいつも校庭にいるの知っとるんや。
植物好きやなぁ?(笑)」


私「うん、好き。」


用「嬢ちゃん、覚えとるかなぁ?

嬢ちゃんが小学1年の時、おっちゃん声をかけたんや。

その時、嬢ちゃんが不思議な事を言うてたわ。」


私「何?」


用「嬢ちゃんはいつも植物のそばにおったんや。

それで、何しとるん?話でもしとんのか?って声をかけたんや。」


私「うん。」


用「そしたら、嬢ちゃん、『柳が寄っていけって言うた』って答えよるんや。

どういう意味や?って聞いたら『頭が痛いなら手を置けって柳が声をかけてくる』って答えたんやな。」


私「あぁ…。」


用「そんで、ワシおもろなってな?

他の植物はどうや?と尋ねたんやわ。

そしたら『椿は物知りや』と嬢ちゃん言うた。

『もうすぐ雨が降ると教えてくれよる』って言うたわ。


そしたら、ホンマに雨ふりよってな?

天気予報は晴れやのにやで?

その日は降水確率0%やったんや。

こりゃ、嬢ちゃんは不思議な子ぉやなぁと思っとったんや。」


私「うん…。」


用「なぁ、嬢ちゃん、嬢ちゃんは植物と話ができるんか?」


私「…うん…。」


用「ほうか!そりゃ素敵やな!」


私「えっ!?しんじゅの事、気持ち悪くないの!?」


用「そうか?植物と話できたら、楽しそうやないか!」


私「楽しそう?しんじゅの事、頭おかしいって言わへんの?」


用「なんでや!便利やないか!
おっちゃん、超能力あったら、そういうのが欲しいわ!」


私「しんじゅの事、キチガイ言わへんの?」


用「思わへん思わへん(笑)

嬢ちゃん、いつも柳の木の側におったから、いつも辛い思いをしてんのやなぁって思っとったわ…。」


私「アタシ、植物と話できるの、誰でもやと思っとったんやわ。

保育園の子たち、知らん言うよるけど、たまたまやと思っとった。

小学校に入ったら、同じ子、たくさんいるかと思っとったらしんじゅ一人やったわ…。

柳は優しいんや、肩や頭が痛いと思っとったら、幹に手をつけ言いよるんやわ。

そうすると、すぅーっと楽になる。


けど、誰もそれを信じてくれへんかったんや…。

しんじゅはウソつきのキチガイ言われたわ…。」


用「そうかぁ?オッチャンは信じるで?

嬢ちゃん、他にもなんか分かることあるんかぁ?」


私「木だけやない、石とも喋れるんや。」


用「ほぅ!どないな事言うんや?」


私「石はな、言葉やない。

ずぅ~んや、きぃ~んって感じや。

細こぅ細こぅ、目に見えん速さで揺れとる。

それが、つぅ~ん、とかきぃ~んっておしゃべりしとる。」


用「ほぉ!ちょっとよくわからんが、面白そうやの!」


私「う~ん…。分かりづらいか…。

あのな!植物はおしゃべりなんや?

それで、同じ種類の奴は、別の場所でも同じウワサ話しとるんや。

家族なんやな、あっちいっても、こっちいってもしんじゅの事知っとるんや。」


用「ほぉ!ネットワーク、いうやつやな!オモシロいわ。」


私「そんでな?

石の場合は、目に見えとるんと違う奥深いところで…振動しとる。

この振動が声になってゆぅ~っくりお話しているんや…。

石はゆぅ~ったり、長い時間かけて生きとるんや。

面白いで、話かけたりしてるのを見られて、冷やかされるんやわ。」


用「そうかぁ、信じてもらえんかったんやな!

そりゃ、さびしいわ!」


私「おっちゃん、しんじゅの話、信じるの?」


用「信じるわ!他には何かないか?」


私「!そんでな!虫たちもおしゃべりしとるんやわ!

虫の世界も大騒ぎやで!

そんでな、動物もお話しとる。

あ、何食べよ~ってそういう事ばっかり考えとる。

でも、親子やと何を食べさそうとか鳥とか考えとるわ。」


用「そうかぁ、虫や動物の声も聞こえるんやな!」


私「そうやぁ、植物も歌を歌うんや。

雨の日なんか、大合唱やで!


大地も震えて喜んどる。

なんで、雨の日みんな建物の中にこもっとんのか、よぉ分からんわ!

勉強なんか、しとる場合やないで!?」


用「そうかぁ、植物の歌声かぁ、素敵やなぁ。」


私「空も大地も植物も、石もみんな歌いよるや!?

ホンマに素敵や!みんなに聞こえへんのが不思議でたまらん。


そんで、しんじゅは大ウソつき言われるんや…。

そやから、いつもは内緒にしとる…。


そんで、優しい柳のとこ行って、ヨシヨシしてもらうんや…。

それをまた、みんなに幽霊みたいやってからかわれてしまうんや…。」


用「ほぉ…。
嬢ちゃんは、多分、精霊とお話ができるんやな…。」


私「せいれい?」


用「そうや?精霊っていうのは、自然物に宿った意識みたいなものかなぁ。

昔の人は精霊とやりとりできたという話やで?

嬢ちゃんは、きっと昔の人に感覚が近いんやろうな。」


私「!しんじゅの事、否定せぇへんの!?」


用「せぇへん、せぇへん!」


私「昔の人はできた!?そんな話はじめて聞くわ!?」


用「そうやと思うよ?

それに、えーっと、どっかの外国では、こういうのが当たり前の国があったんや…。

イギリスやったかな、アイルランドやったかな…。

その国では、精霊や妖精と会話する人がいて、そういう職業もあるらしいで?

そう、魔法。

嬢ちゃんは、魔法使いなんやないかな?」


私「えぇ?魔法使いは物語の話でフィクションだよ?」


用「くすくす、そうやった、嬢ちゃんは現実主義やった。

せやけど、物語になるくらいなら、元になる話のタネがあったとは思わんか?」


私「話のタネ?」


用「そう、そういう魔法使いのモデルになるような人が実在したから、物語として受け継がれているんやないかなぁ。

そやから、嬢ちゃんみたいな人が魔法使いの元なんやと思う。

数が少ないだけで、きっと嬢ちゃんみたいな人はおると思うわ。」


私「魔法使いのモデル!
なんか、素敵…。」


用「そう、嬢ちゃんには不思議なチカラがある。

それは魔法使いの才能かもしれへん。


クスクス、ホンマ嬢ちゃんは面白い子ぉやで!(笑)

ワシは、今日は何度も驚かされっぱなしやわ!」








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