私「え…なんで、サヨちゃんのお父さんはそんなこと…。」



サ「…うん、最初はお父さん説明してくれなかったの…。

それに、学校に戻る時には私、お友達がたくさんいるから、しんじゅちゃんじゃなくても…って気にしていなかった。


でも、思い知らされた、私の友達と思っていた子には、私が思うような優しさや思いやりを持った子がいなかったってことに…。」



私「それは、その子達もいっぱいいっぱいだったから…。」



サ「そう、お父さんも言っていた。

状況的にしかたないんだから、今年は目をつむってやりなさい。

とにかく、表面的なつきあいだけにしておいて、また来年から友達を作り直せばいいって…。」



私「うん…。

でも、それじゃ、なんで私はダメなの…。

三つの条件の話も…。

あれは何だったの?」



サ「そう、私も思ったの。

そんな状況でも思いやりや優しさを持った子がいるなら、それこそ友達になれればいいんじゃないかって…。


でも、お父さんの答えは違っていた。

しんじゅちゃんと付き合うと、サヨが傷つくことなるから、ダメだって。

しんじゅちゃんが悪いわけじゃない、サヨが弱いから、きっともたないだろうから…って…。」



私「えぇ?」



サ「しんじゅちゃんは、特殊な子だって…。

先生とは逆に、とても特異な子供だから、つきあうのにはリスクがありすぎるって…。」



私「そんな…。」



サ「お父さんね、すごく悲しそうに言ってた。

最初から、しんじゅちゃんの事を、優しい子だと理解していたみたいだった…。

それだけじゃなくてね、しんじゅちゃんは、きっと全て分かった上でサヨの事を助けてくれているだろうって…。


これほどきらめく才能を持った子供がつぶされるのを見過ごすしかできないなんて、自分も悔しいって言ってた…。」



私「え…。」



サ「お父さんは言ってた。

私が泣きながら学校であったことをお話していたとき、お父さんはずっと黙って私の話を聞いていたの。


ときどき、質問を入れながらで、それでも私の話の方を優先させてくれていたから、お父さんが何を考えていたのか、私には分からなかったんだ。


それで、子供たちが順番にサヨの悪口を言い出し始めたあたりで、お父さんは、もう、サヨに学校を休ませるか、転校させるしかないだろうって、他の学校を探すしかないだろうって思っていたんですって…。


他の学校に行かせる事ができたとしても、もう以前のサヨには戻れないだろうって覚悟していたらしいの。


そうしたら、しんじゅちゃんが、私のことを悪く言わなかった。

そうして、その後の子供たちも、誰も何も言わなくなったって。

クラスの半分以上の子供が、何も言わなかったみたいだって、お父さんに言ったら。


お父さんは、口には出さなかったけれど、ものすごく驚いたんですって。


もし、しんじゅちゃんが、そこで悪口を止めなかったら、サヨはクラス全員の子に否定されたことになる。


その場かぎりの、口先だけのことだったとしても、全否定されたという事実が残ったら、完全にサヨの心を打ち負かして、取り返しがつかないぐらいのショックを受けたことになるだろう。


そうしたら、サヨはこうして自分に話をする事もできなかったかもしれない。


サヨを再起不能にするための、先生の作戦をしんじゅちゃんは邪魔をした。


単純な正義感ではなく、自分の考えを持って、先生を否定していたんだろうって。

こうして、サヨが安全なベッドで寝ている間にも、今も彼女は先生にいやがらせを受け続けているだろうって。


普段から孤立して、苦しい状況にありながらも、他人の痛みの分かる人なんだろうって。


友達でもなんでもない子の為に、彼女はとても大人でも真似できないことをしてくれたと。


彼女は、サヨの居場所を残してくれた恩人だって、言ってた。


その子は、サヨの心を守ってくれた、私たち親から見ても恩人だって…。」










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