ひとしきりふたりで暴れた後、兄はぷいっと、仏間を出て行きました。


私はぶんむくれて、ほっぺたをさすりながら、窓際の畳の上に残って、また、ゴロリと横になって、表の風景を眺めていたのでした。


時々、さきいかに手を伸ばして、むしゃむしゃと噛み。

塩気に喉が渇いたので、台所で水を汲んで、コップへと注ぎ、ふたたび仏間に戻り喉を潤しながら、ゴロゴロしていたのでした。


黒いテーブルの上に置いてある、赤いコーラの缶にはまだ4分の1ぐらい、液体が残っていたのでした。



ぼんやりとしていたら、再び兄が仏間に入ってきて、声をかけてきたのでした。



兄「よ、マグロ。」



私「私は魚河岸に横たわる、冷凍マグロでもなんでもない。

しんじゅという名前があると言ったはずだが?」



兄「よしよし、よく覚えているな。」



私「あ~はん?」



兄「英語か。芸が細かいな。

お前、姉ちゃんに英語の宿題もやらされているしな(笑)


そうだ、お前、俺が用意した宿題はどれだけやった?」



私はモソモソと起き上がって、仏間の続き間になっている自分の部屋へ入っていき、ノートを一冊持って、兄の前に出しました。


兄はそのノートをペラペラとめくり、中身をチェックしています。



私は行儀悪く、黒いテーブルにほおずえをついて、さきいかを口にくわえながら、それを上目遣いで眺めています。



兄「…ふぅむ、正解率は6割、7割、といったところか…。」



私「全部は解けんかったよ。」



兄「いや、まぁ、これはこれで上出来だが、さすがに中学2年の問題までは完全に理解できないか…。

因数分解を独学でマスターするだけでもさすがだが、二次関数がここまで解けるとなると。

お前の誕生月が10月で、今は1月だから…10歳3ヶ月。


だいたい、知能指数137、138、139、といったところか…。

よかった、140には届かないんだな…。」σ(^_^;)



私「ん?140あると、なにかあるの?」



兄「あ、いや。

正直、知能指数140以上あるとなると、下手したら俺より高くなる。

俺は一応140以上あるけど、流石に、なんか、妹に負ける気がしてムカつくからな。


教える側の人間の方が実は知能が低いってのは、なんか沽券に関わる…。


まぁ、数学だけで判断ができないけど、お前、絶対理数系強いよな。

他の科目も基本、記憶力さえよければ、どうにでもなるし、言語能力が高いから、国語も得意か…。


いや、マルチだな。

音楽も絵もうまいし、芸術系も強いってことか…。

なんで、お前、学校で全然目立たないんだろう…。

不思議だ。」



私「特に、誰にもなにも言われないよ~。」



兄「だよな…。

強いて言うなら、お前が注目浴びるのは絵が上手いっていうくらいか…。

春の写生大会とか、大抵入選しているもんな…。

女の子だから、目立たないのかな…。

男の子だったら、絶対注目浴びると思うんだけどな。」



私「ん~?」



兄「…こいつ、全然気にしてないな…。

なんか、こいつ、全体的にのんびりしてんだよな…。

そうなんだよな、こいつ他人を押しのけてガシガシ行くタイプじゃないもんな…。

これも、善し悪しか…。」



私「ん~。」



兄「追加で、問題を作ってやる。

ちょっと姉ちゃんの部屋に教科書を取りに行ってくるから、待ってろ。」



私「ん~。むぐむぐ。」



兄「お前はいつまでさきいかを食ってんだ。

塩分取りすぎだろ。」



私「疲労回復にタウリン配合!シャキーン!(`・ω・´)」



兄「リポDか。」



兄はそう言いおいて、仏間を出ていき、少ししたら戻ってきました。



兄「ぐあ。姉ちゃんの教科書、ピッカピカだぞ。」(-x-;)



私「えぇ~?」



兄「全然折り目ついてねぇ。こいつ、全然勉強頑張ってないな。」( ̄ー ̄;



私「あぁ~。」



兄「そりゃそうか。

しんじゅに宿題やらせているぐらいだから、やる気ねぇよな。

ぐあ、書き込みも全然してない。

ダメだろ、姉ちゃん。」(@_@)



私「あぁ~、でもお姉ちゃん、頭いいんだし。」



兄「ダメだって。

いくら基礎学力が高いからって、サボってて成績がキープ出来るわけない。

それが通用するのは、小学校までだって。

中学はコツコツやらないと、置いてかれるの。

もう一月も終わりで、この学年ほぼ終わりかけなのに、なに、この美しさ。

教科書に手垢がついててもいいぐらいだろ?

もぉ~、普通に考えて、小学生の妹に宿題やらせるかぁ?」



私「あぁ~。」



兄「そんで、これまたしんじゅがそこそこ出来ちゃうから甘えるんだって、姉ちゃんも。

後で困るの自分なんだからな、まったく。

俺は姉ちゃんの教科書、たまに読んでて、もうマスターしているけどな?

ふたり分でこの美しさはいかんだろ。」



私「そして、それにお姉ちゃんも気づいていないと思われ。」



兄「だな。完璧に気づいていないな。」



私「興味ないからだろうね。」



兄「教科書に興味のない中学二年生…。

なにげに問題児だな…。」( ̄_ ̄ i)










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comment iconコメント ( 2 )

Re: タイトルなし

キヨさん、コメントありがとうございます。
喜んでもらえてよかったです♪

それと、ちょっとお願いがあります。
お店で料理の仕込みの関係で、ランチを頼まれるかどうかを教えいただけませんか?
もちろんドリンクだけもオッケーですので、気兼ねせずにお申し込みください。

申し込みは、お手数ですが、予約受付のページのコメント欄にお願いいたします♪
お茶会は二時間ですので、のんびりおしゃべりを楽しんでいただければと思います。
ではでは~✩

名前: しんじゅ☆♪ [Edit] 2017-07-18 22:04

Re: プレゼント届きました。

佐世保のkさん、連絡ありがとうございました✩
届いてよかったです♪
喜んでいただければ十分ですので、お礼などお気になさらず^^
妻に龍…は、よく分かりませんが小説かなにかですか?
よく知らなくて申し訳ないです、とにかく楽しんでいただけてなによりです。
ではでは、お互い夏バテしないように気楽にいきましょう~♪

名前: しんじゅ☆♪ [Edit] 2017-07-18 22:07

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