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広岡君と話をして、だいたい一週間ぐらいたった頃の話だ。



親友の岡田ひろみちゃんには、だいたいの経緯を話していて、彼女は広岡くんの活躍を期待していた。

私も心密かに期待していたが、状況はあまり芳しくない。



まるで女子に相手にされていないのだ。

私が手助けをしようものなら、広岡くんが女子たちの総攻撃を食らうことになる。



やきもきしながら、広岡くんの奮闘を見守るしかない状況だった。

7月も中旬を過ぎようという頃で、そろそろ夏休みが近づいてくる。



頭の傷も徐々に回復していって、まだ熟睡とまではいかないが、徐々に長時間眠れるようになってきて、腫れも引いてきていたが、四季子ちゃんからの無視は相変わらず続いていた。



母親の死から、かれこれ一ヶ月以上という計算になる。

実家の八百屋では、相変わらず、町内会の人間からの無視と、不買運動は続いたままだった。





ただ、なんとなく、教室内の空気が変わってきていた。

広岡くんがコツコツ男子を説得して回ってくれたおかげが大きいと思う。



女子の面倒事に首を突っ込みたくないと考えていた男子は、私に対してあからさまな無視をするようなことはしなくなっていたし、時には四季子ちゃんの暴言に対して、私の代わりに強烈なイヤミを発するようになる。



ひろみちゃんは、その様子を、ヨシ!と、グーで応援してくれていた。



ある日の放課後のことである。



一人のおとなしめの男子児童が、私に声をかけてきた。



加藤(仮名)君としよう。





加藤「あの、しんじゅさん、ちょっといいかな…。」



私はちょっと驚いた。

クラスで私に声をかけてくる子供は、ひろみちゃん以外ほとんどいなかったからだった。





私「え、なに?加藤君、なんの用事?」





加藤「あの…。

あの、ちょっと変なお願いがあるんだけど…。」





普段から物静かな加藤くんは、ちょっとうつむき加減で、もじもじしながら、私に声をかけてきたのだった。

なんだか、面食らってしまって、ちょっとドキドキしてしまう。





私「え?うん、なに?」





加藤「あの、あの、しんじゅさん、あの、ちょっとしんじゅさんの頭を見せて欲しいんだ…。」





私「え?頭?」(・_・;)





私は素っ頓狂は声を上げてしまったらしい。

自分のランドセルに教科書を詰め終わったひろみちゃんが近づいてきて、私と一緒に加藤君に向かって不思議そうな表情を見せていたんだと思う。





加藤「そう、あの、いきなり女子の頭を見せてって言われたら、それはちょっとって思うかもしれないけれど…。

あの、頭っていうより、髪の毛の下の皮膚を見せて欲しいんだ…。」





私「はい?皮膚?頭の?」(・・;)





岡田「何を言い出しとんの?加藤君?」





加藤「あの、あの、僕、しんじゅさんが、以前、上田さんに突き飛ばされて、黒板にすごい勢いでぶつけたのが気になってて…。

それで、あの、ちょっと確認させてもらえないかな…。」





私「え、あ、いいけど…。」( ̄_ ̄ i)





私はちょっと面くらいながらも、椅子に座ったまま、頭を垂れて、加藤君に見せる仕草をした。





加藤「ちょっとごめんね、ちょっと髪の毛、触らせてね…。」





そう言って、加藤君が私の後頭部の髪の毛をかき分ける仕草をする。





私「…いて…。」(><;)





私が小さくつぶやくと、加藤君は悲鳴を上げた。

ひろみちゃんが、さらに大きな声を出してかぶせるように叫んだ。





加藤「うわっ!なんだこれっ!?」Σ(゚д゚;)



岡田「ちょっと待て!しんじゅ、頭動かすなっ!」( ̄□ ̄;)!!





大声を聞きつけて、周りに少しだけ残っていた児童が私のそばに寄ってきた。

男女数名の子供たちだった。



頭の上に広がる、子供たちのざわざわした気配に、私は冷や汗をかくような気分だった。(  ゚ ▽ ゚ ;)



ちょっとごめん、ちょっとごめんといいながら、子供たちが私の後頭部の髪の毛をかき分けて素肌を見ている様子だった。





加藤「やっぱり、思ったとおり…っていうか、想像よりひどい…。」。(´д`lll)





岡田「もぉ、ええで?しんじゅ。おつかれさん。」(´□`。)





私「えぇ?」(゚_゚i)





私は首を元に戻して、目の前の加藤くんを見上げた。

普段は口元に笑みを浮かべているひろみちゃんまで、への字口をしている。





私「どうしたの?」





加藤「どうしたの、じゃないよ…。

僕、信じられないものを見た気分だよ…。」。(´д`lll)





岡田「ウチもや…。

こんなの、見たことないわ…。」(´;ω;`)





周りの子供たちも口を揃えて同じようなことを言い出した。





私「いったい、なんの話?」( ̄_ ̄ i)





加藤「あのね、人間の頭ってね、普段は髪の毛に隠れているから、日焼けしないものでさ。

顔が日焼けして茶色の皮膚をしていても、案外髪の毛の下は真っ白なものなんだよ…。」





私「あぁ、うん、そうだろうね。」





加藤「それが、しんじゅさんの皮膚はとても人間のものとは思えない色をしている。」(´д`lll)





私「あぁ、ぶつけたしね、アザができているんでしょ?」





加藤「内出血の痕だとは思うけれど、最初に目についてのは黄色。

それから茶色、青紫、黒、そして赤紫色…。

どれも、なまなましい怪我の痕だよ…。」





私「えっ!?黄色に茶色?なんで!」Σ(゚д゚;)





小島「多分、強くぶつけて、治りかけている部分と、そうでない部分が混ざり合ってて、そういう色になるんだと思うよ。

アタシ、手鏡持ってるから、見てみる?」(><;)





岡田「あ、ウチも持ってるわ。

ほら、しんじゅ、鏡見たって?」(;・`ω・´)





女子児童が二人合わせて、私の後頭部の髪の毛を持ち上げたまま、鏡を照らし合わせて、一つを私の目の前に映し出してくれた。



それは、見るも無残なアザの痕だったのだった…。





私「はぁ…なんだ、こりゃ、こんな色の皮膚、みたことないよ…。」( °д°)





加藤「…さっき、しんじゅさん、小さな声で『痛っ』って言ってたよね?

このアザ、まだまだ治りきっていない、まだ痛むんだよね…。」(´_`。)





小島「えっ!?嘘でしょ?上田さんが突き飛ばしたの、もう10日とか、2週間とか、えっとそれ以上前?

えっ!?3週間経っても、まだ治っていないの?」(((゜д゜;)))





加藤「一目瞭然だよね。

普段は黒髪に隠れて見えていなかっただけで、ものすごい変色している。

やっぱり、大怪我だったんだ…。」。(´д`lll)












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