FC2ブログ

小島さんに呼び寄せられた子供たちは、そのまま荷物を持って、教室を出て行った。



クラスの中に残っているのは、私と、親友の岡田ひろみちゃん、そして私に声をかけてきた物静かな男子の加藤君と、ちょっとやんちゃな男子の上島君、そして、手鏡を持ってて、私に見せてくれた女子小島さんと、その友達の女子の伊藤さんの6人になったのだった。





加藤「僕だけ感じてることなんだ、上田さんの臭いって…。」(・_・;)





上島「俺にも臭うけどな?ドブのスエた臭いっていうのが。

まぁ、気のせいと言われれば、気のせいかもしれないけれど…。

う~ん、こう言っちゃうと、加藤を悪者にしたみたいで、気分悪いな…。

もしかしたら、他にもいるかもな、加藤みたいに感じる奴。」ヽ(;´ω`)





伊藤「でも、誰も感じていないでしょ?

だいたい、上田さんの体が臭うなら、近藤さんたちだって、気づくと思うわ?

あの子たち、いつも固まっているんだから。」





私「う~ん、加藤君が嘘をついているとは思わないけれど、説明がつかないからね…。

多数決で申し訳ないけど、加藤くんの勘違いってことになっちゃうかな…。」σ(^_^;)





小島「でもでも、加藤君は、そうやって、苦痛を感じているんでしょ?

それって、どうなの?ご家族の方には話してみたの?

だって、同じ教室内で3m以上離れていなきゃつらいんだもの、そんなの、逃げるの不可能じゃない?」( ̄▽ ̄)





ちょっと大柄な女子の小島さんは、好奇心を抑えられないらしく、細い目をキラリと光らせて加藤君にそう言った。





加藤「うん、僕、とても困ってて、お母さんに言ったんだけど、やっぱりみんなと同じようなことを言われて…。

それでも、困っていたらおばあちゃんが、僕にお守りをくれたんだ。

だから、それを持っていると、ちょっと楽になる。」





岡田「お守り?」(ㆁωㆁ*)





上島「はぁ?お守りで臭いを防げると思ってんの?非科学的じゃね?」( ̄ー ̄;





加藤「いや、それが意外と効果あるんだよ。

辛い時、そっと握ると、和らぐ気がする。」





伊藤「どんなの?」





小島「見せて見せて!そんな霊言あらたかなグッズがあるなら、ぜひ見てみたい!」:*:・( ̄∀ ̄)・:*:





加藤「先生には内緒にしておいてね?

学校に不要なものを持ち込んじゃいけないって言われているんだから。」(;^_^A





岡田「まかせとき!ここにいるメンバーのみの、秘密や!」(^◇^)





私「うん、口外しないと約束するよ。」





上島「お、おう!なんか、秘密って言葉に弱いな、俺、楽しくなってきた。」(^~^)





伊藤「うふふ、私も。」( ´艸`)





小島「そうそう、早く早く!見せて。」:*:・( ̄∀ ̄)・:*:





加藤君はちょっと首をかしげると、筆箱を取り出して、金属製のコインが先端についた、ネックレスのようなものを持ち出してきた。





それを小島さんが受け取って、高く持ち上げて、先端がみんなの顔の高さに来るようにして見せてくれた。



くるくると回転する、楕円形のコインは、一円玉ぐらいの大きさで、なかにうすぼんやりした人影が彫り込んである。



想像と違った代物が出てきて、みな、一様に黙ってしまった。





岡田「…なんか、アレだな。

ウチ、こう、朱色の布袋に入った、キラキラした、なんか、難しそうな漢字の刺繍の奴を想像しとった…。」( ̄ー ̄;





上島「俺も。緑とか赤色の、小さい巾着みたいな?」( ̄_ ̄ i)





伊藤「アタシも。神社で売ってそうな奴だとばっかり。」(・・;)





私「これはなにかな?初めて見たからよくわかんない。」





小島「イコンね…。」:*:・( ̄∀ ̄)・:*:





岡田「ウコン?」(´・ω・`)





小島「それは二日酔いに効くやつ。

そうじゃなくて、これはイコンだと思うわ…。」:*:・( ̄∀ ̄)・:*:





加藤「そう、よく知ってるね。

これは僕のメダイ。」





伊藤「イコン?コインじゃなくて?」





上島「俺にはコインに見えるけどな…。

でも、お金には見えないか…。」





岡田「メダルやないんか?」





加藤「メダルみたいなものだけど、ちょっと違う…。」





小島「これは聖母マリア様?」( ̄▽ ̄)





加藤「そう。」





上島「マリア様?なにそれ。」





私「もしかして、加藤君のお家はキリスト教ってこと?」





加藤「そうなんだ…。

あまり親には家の宗教のことを口外しないようにって言われているけれど、僕は大事に思っている。」





小島「ふむふむ、カソリックね。」:*:・( ̄∀ ̄)・:*:





岡田「カトリ…線香とか?」





小島「山田君、座布団もってちゃってください。」(。・ε・。)





私「厳しいな、小島さん。」( ̄□ ̄;)





岡田「ぐぅっ!ボケですべったかっ!?」∑(-x-;)





伊藤「元気だして、岡田さん。」(;^_^A





上島「えっと、俺は小島の言ってることの方が、よくわからないんだが…。

なんだ加藤、メダイとかカソリックとか。」(^_^;)





加藤「いや、小島さんの言ってることの方が正解だよ。

僕の家はキリスト教の中で、カソリックと言われる宗派なんだよ。

そこで、聖母マリアのメダイを導師様にお祈りしていただいたものを、おばあちゃんが僕にプレゼントしてくれたんだ。」





岡田「悪いが、説明になってへん。

何を言っとるのか、さっぱりわからへんわ。」(´Д`;)





私「つまり、加藤君のお家の宗教のことを、小島さんはお守りを見ただけで言い当てたってわけだよ。

細かいとろこは、私もわかんないけどね。」





伊藤「すごいのね、ちーちゃん。(小島さんの下の名前)」(´∀`)





小島「ふ、まぁね。

ダテにムーを愛読してないわ。」(* ̄Oノ ̄*)





上島「うわぁ~、へんてこ本だ…。

こいつ、なにげにヤバイ奴か…。」( ̄ー ̄;





小島「失礼ね!不思議をこよなく愛する、好奇心旺盛な知性あふれる少女と言ってもらいたいところだわね!」( ̄▽ ̄)





岡田「こいつ、口が達者な奴やな…。

上田四季子ばりか?」( ̄_ ̄ i)





伊藤「いやいや、ちーちゃんは上田さんとは全然違うから。」(^▽^;)





私「そだね。小島さんはきちんと理屈にあった話し方をする子だし、上田さんとは全然違う。」





上島「まぁ、言ってることの感覚はまともだしな。」σ(^_^;)





加藤「小島さんはきちんとしていると思うよ。

僕の家のことをバカにしないでくれてありがとう。」(^_^)





小島「ほほほ、どういたしまして!

アタシの家は仏教だけど?

だからといって、よその宗派を攻撃するなんて、心の狭いことをするつもりもなくってよ!

キリスト教はキリスト教で素晴らしいところもたくさんあるからね!

真冬にケーキを食べるとか、チキンを食べるとか、ケーキを食べるとかケーキでお祝いするとか!」(* ̄Oノ ̄*)





岡田「なんか、キャラが変わってきたな…。」( ̄_ ̄ i)





私「あぁ、主に食い意地が張った感じがとても子供らしくていいね…。」(^▽^;)





伊藤「うふ、ちーちゃんを褒めてくれてありがと!」( ´艸`)





加藤「あの~、話をもどしてもいいかな?」





小島「あっ!そうだったわ、ありがとうね、大事なものを見せてくれて。

私の知的好奇心が満たされて、私、幸福だわ?」(*´Д`)=з





加藤「どういたしまして。」





上島「う~ん、なんか妙な話になってきたけど。」( ̄_ ̄ i)





小島「うふふ、面白かったわ?

もしかして、これはオカルト事件かもしれないわね?」(σ・∀・)σ





私「え?」





小島「だから、私たちの中で、上田四季子さんに対する感覚がまちまちなのは、それは個人差によるものと考えれば、理由が立つじゃない?

特に、加藤君が一番強く違和感を覚えていた。



これは彼の信心する、よりどころがあたしたち、仏教徒とは大きく異なるという点で一番大きな違いがあると言えるわ?



そして、彼のおばあさまの愛情からの贈り物のメダイを手にすることで、マリア様の加護を受けて、彼の精神的苦痛は和らいだ、と言えるわけね…。



これは事件ですよ、事件の香りがしますよ、うふふふふ。」( ´艸`)












いつも最後まで読んで下さりありがとうございます。
↓応援よろしくお願いいたします↓
  

スポンサーサイト

オカルトGメン・上田四季子という女6(少女時代125ー6)

悪臭・上田四季子という女4(少女時代125ー4)

comment iconコメント ( 0 )

コメントの投稿