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上田四季子という女の子はあまり深い考えを持っていない。



それは裏を返すと、細かくねちこく人を攻撃するということができない人間でもある。



この子のこの時のこの口の悪さは、この子の本来のものではない。



しかし、この時の私は、小宮雅子が私の家からお金を払わず持ち去った、つまり盗品を四季子ちゃんに与え、四季子ちゃんを洗脳しているということに、まったく気づいていなかったのだ。

ってか、今年になるまで気づいていなかったので、この時のやりとりは完全に四季子ちゃんの意思で言っていると思っていた。





四季子ちゃんの暴言に、いい加減うんざりした私は、ご丁寧にもいちいち相手をしてしまっている。



本来なら、ここまで自己中心的な人間と関わったなら、気配を消して立ち去る、という方法が一番上等な策なのだ。





私は、この、上田四季子という女の子を見くびっていた。

担任の赤木先生には失望を隠しきれなかったが、私はこの女の子の口の悪さに負けるとは考えていなかったのだ。



この子がどれほど、他人の痛みに鈍感な人間であるか、それを真の意味で理解をしていなかったのだ。



この時、教室にいた子供たちは一人残らず戦慄を覚えることになる。



この日が、四季子ちゃんが、クラスメイトにまだまともな人間として相手をしてもらえていた、最後の日となることを、彼女はまだ知らない…。







私の言いように、腹を立てた四季子ちゃんは、鼻息あらく、ふんむ~と、深い呼吸を繰り返していた。

正確には息を吸い込む、そちらに強く力が入っている様子で、この息づかいが出たあとは、おそろしいほどの噴火が待っている。





パアン!





四季子ちゃんは、私の机を勢いよく叩きつけて、自分に注目を集めた。

劇場型の四季子ちゃんは、自分をないがしろにされることを一番に嫌う。





四季子ちゃんは、唇の片端を引き上げた、なんともいやらしい笑い方をして、腕組みをして私に言い始めた。







四「ふ。

アタシは親切な人だからぁ?

しんじゅちゃんに、一つ、忠告してあげる。」(`∀´)





私「結構です。」







四「ふ、まぁ、聞きなさいよ。

アンタが気づいていない、どうしようもないことを教えてあげるんだから…。」







私「いりません。さっさと立ち去ってください。」





四「いいのぉ?そんな事言って…。

ふふ、大事なお母さんの事よ?

それ、知りたくない?」





私「え…。」( ̄□ ̄;)





私は不覚にも、四季子ちゃんの戦術に引っかかってしまった。





四「ふふ、大事な話なのよ。

しんじゅちゃんのお母さんについての事…。

私だけが知っている、秘密があるのよ…。」(`∀´)





私「え…なに…。」( ̄□ ̄;)!!





私はつい、つられて、そう答えてしまった。





四「ふ…。

まぁ、なによ、その顔…。

お母さんの情報が欲しいんでしょ?

なら、言うべき言葉があるんじゃない?

ほら。」





私「なによ…。」





四「『お願いします、私に教えてください。』よ。」





私「情報の出処が不確かな上に、先にお礼を強要するようなやつの話はきく価値ないね…。

あっち行ってくれる?」( ̄^ ̄)





四「ふ…。

いつまで、その顔でいられるかしらね…。

自分たちがどんだけみっともないマネしたか、まだ気づいていないんだから…。」





私「不愉快なのよ。

さっさとどっか行ってちょうだい…。」





四「ふふふ。

そんなすました顔していられるのも、ほんのあと、ちょっとね…。

ねぇ、しんじゅさん。」





四季子ちゃんは腕組みをして、いやらしい感じで笑いだした。





なんとなく周りの児童が遠巻きに見ている。



しかし、はたからは笑顔で話しかけているように見えるらしくて、それほど注目を浴びているわけではなかった。





四「しんじゅちゃぁ~ん、知りたいでしょぉ?

お母さんの事、うぅん、お父さんと、お兄さんも関係してくるかなぁ?

さぁ、ほら、知りたいでしょ?

知りたかったら、言いなさいよ、教えてくださいって。」(`∀´)





私「断るわ。」





四「そんな事言って、いいのぉ?

お母さんの名誉に関わることよぉ?

大丈夫ぅ?

お母さん死んじゃったんでしょぉ?

それなら、お母さんの名誉を守るために、アタシに教えを乞うべきじゃなぁい?」(´_ゝ`)





私「………。」





私は胸がざわざわしてきた。



お母さんが病死した原因は、小宮雅子に脅迫されていたからだ。

ゆすり、たかりのネタとして小宮は私の母親が中学生の時に性的暴行された事実を、この町有数の旧家でもある父親の実家にばらすぞと恐喝を繰り返してきたのだ。



私はそれを思い返して、もしや、ひょっとして、この子がどこかで聞きつけたのではないかと、胃がきゅっと縮むような思いがしてきた。





四「ほらぁ~、顔色が変わった。

うふ、さ、言いなさいよ、アタシに。

『黄金の価値をもつ、四季子さま。

どうぞ、私に大事なことを教えてくださいって。』」( ̄▽ ̄)







私「……。」





私は脂汗が出てきた。

もしかして、お母さんを、お母さんの秘密を、この子が知っていたら…。

それをバラすと言われたら…。



お母さんが、自分の命と引き換えに、私たちが誹謗中傷されることのない生活を送れるようにと守ってくれたのを台無しにされてしまっては…。



あぁ、死んだ後も、お母さんは辱められるのか…。

まさか、そんな、ひょっとして、四季子ちゃんが、その事実を知っているのか…。



いいや、ゆさぶりだ、どうせたいしたことない…。

そう、そのはず…。





四「さぁ?どうするの、頭のいい子、しんじゅちゃんなら、どうしたらいいか、当然わかるわよねぇ?

さ、言いなさい、アタシの言うことにしたがえないっていうの!」(`Д´)





私「…教えてください、四季子さん…。」(・・;)





四「はぁ?声がちぃさい!

もっと、大きな声で!

それに黄金のってのが抜けてるわよ!

さぁ、どうしたの、言いなさいよ!」ヽ(`Д´)ノ





私「…黄金の価値のある上田四季子さん。

どうか、私に大事な情報を教えてください!」(><;)





四「キャハハハ!

このまぬけづらっ!

いいわよ、おしえてあ・げ・る!



四季子、優しいんだからぁ!

しんじゅちゃんのお母さんが、いかにくだらなくて、そのまわりの家族がどれほど愚かかってことをね!



思い知らせてア・ゲ・ル!!」ヽ(*>∀<*)ノ












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